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夕焼けカクテルとムーンウォーク

初めての海外旅行にシンガポールを選んだ。

1990年代初め 当時の治安の良さ ショッピングやグルメも満喫でき、飛行時間が短め(飛行機苦手)そしてもうひとつ…シンガポールで行きたい所もあった。

現地に着くとマップを手に早速 街に買い物にでかける。普段あまり興味の無い私でも、ここは旅土産にブランドのバッグをとショップへ向う。

ショーウィンドウ前に人だかりが……。何だろう?近寄ってみるとマイケル・ジャクソンが!!

ブラウン管の中で歌っていた。

スリラーのPV。目を輝かせて観ている。どうやらつい先日ワールドツアーでシンガポール公演があり余韻がまだ残っているよう。 コンサートさながらの熱狂ぶりが異様でした。日本では もう何年も前に流行っていたもの、こちらは遅れているのかしら?


そして、旅の目的のひとつ ラッフルズホテル

シンガポールスリング発祥の地『ロングバー』へ

村上龍の小説「ラッフルズホテル」でここを知り映画化にもなった憧れの場所。


シンガポールスリングは夕焼け・夕陽をイメージした鮮やかなレッドピンクのロングカクテル。ドライジンにチェリーブランデーやパイナップルジュース等を加えた女性好みのトロピカルなカクテル。

小説の効果も重なり まさに当時、正真正銘 乙女だった私の心をくすぐるカクテル。


✨ラッフルズホテル・ロングバーでシンガポールスリングを飲みたい✨



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バーに入店前 並んでる間も、まだ入ってないのに ここに来たんだ、とチラリと覗く店内を見ては胸が高まる。そして入店、テーブル席へ。勿論、まわりは外国人ばかり。ほぼ目的は同じよう。​

「オーダーはシンガポールスリングでいいかな」

『勿論!』

私達は このカクテルが飲みたくて日本から来ました!と慣れない英語で伝えた。

店員さんは海外客に手慣れたものでした。

「2日前に このバーにマイケルジャクソンが来たんだよ。」 シンガポールで誕生日を迎えたマイケルが誕生日会をしたらしい。自慢げに話してくれました。

『Wow!』驚きをオーバーに表現した。

このバーでもマイケルのお出ましだ。

ロングバーで名物の殻付きピーナッツ。運ばれてきたシンガポールスリングに拍手を贈りたいほど喜び、ピーナッツの殻を床に捨てながら食べる流儀は ひと殻捨てるごとに顔が綻ぶ。開放感が何ともいえない。よく見るとバーの床は殻だらけ!

シンガポールスリングをおかわり。ビール、ウイスキーと旅の夜を楽しんだ。

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