甘い蜜は自家製

ラインスタンプを作るくらいの絵は描けますが、それを漫画にまで昇華させる諸々のスキルと根気が無いので、自伝的なものだったり日々のちょっとした出来事を漫画にしている方たちを本当に尊敬しています。脳と手が繋がってるってことでしょう?あっコレ描きたい!と思ったまんま、見たまんまをデフォルメした絵にしてストーリーを乗せ漫画に仕立て上げる・・・すごい。大変よ。

ということを毎日のようにSNSを見ていて思って、育児の漫画や夫婦ふたり暮らしの漫画が好きで見てます。そして自分の過去の出来事を漫画にしている方もわりといて、日々見ている育児漫画の投稿に並んで混ざっていることがあります。あの方の新しい投稿だ、と思ってうっかりして触ってしまう事があるんですよ。

私は他者の過去には興味が無いのでそういうのは見たくない部類なんですが、うっかり。扉絵がほのぼのしているから、ああお母さんと一緒にパンケーキ作ったのかな(*^^*)思って画像をスライドさせると虐待されてたりイジメられてたというエピーソード漫画だったりします。こんなの自衛できません←

そういう投稿は、いいね数がわりと多めなんです。「他人の不幸は蜜の味」なんでしょうね。だけど、こんなにも後味が悪く体に悪い蜜は無いと思うんですよね。見ず知らずの人の過去の出来事について興味を持てない私が非情なのかな?とか思ったりもします。

見ず知らずの他者の人生の、しかも過去の出来事(注意書きとして、現在は幸せに暮らしていると書いてたりもする)なんて自分からはとても遠い出来事なうえに自分の人生に関わりのない事の最たる例じゃないでしょうか。楽しい漫画では無いし、見ている方のトラウマを呼び覚ましてしまう恐れのある表現が出てくるような漫画なのに、いいね数が多いの不思議。

いくつかのこういうコンテンツを偶然目にして思ったのは、多くの人にウケるのは確かなんです。みんなどこかで、この作者より自分のほうがしあわせなんだって優越感を感じているんだろうかという勝手な分析に行き着いたわけなんですけど、でも漫画でそれが可能なら、(自分のこれまでを)文字に書き起こしても同じなんじゃないかなって思ったので、これから気が向いたら私のこれまでの事を書き記していこうと思います(笑)

私小説というジャンルになるんだと思います。自伝ともいうんでしょうか。これも完璧な自己満足ですよね。そんなに劇的な不幸な経験はしていないし、比較的かわいがられ穏やかにこれまでやってきたので甘い蜜しかないような気もします。そりゃあ泣いた事もあるけど(犬に追いかけられたとか)。

そして書いていくうちに、あれは甘い蜜だったなって気づいたり、あの時のあのひとはこんな優しさだったのかと気づいたり、自分の愚かさに恥ずかしくなったり無知だった自分が嫌になったりするかもしれませんが、それも楽しみに覚悟して、暇つぶしに書いてみようと思います。わりと好きなんですよ、文章をダラダラと書くの。

自家製の蜜ってところです。他人の不幸で蜜を堪能するより楽しいと思うんです。という風なことは、大多数の、過去の経験を漫画にしている方々も思っているんでしょうけど。

楽しい覚悟の内心は・・・ひやひや。

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