見出し画像

しあわせの感覚|撮影日誌


今年の春に撮影したときの小咄。


昨年に続き、
今年も誕生日の記念写真を撮らせてくれた男の子。
今年は4歳記念に室内と、屋外ロケの2パターンで
撮影しました。


この日は、室内での撮影。

この日のためにご家族が準備したものや、ご家族の持ち物に
私の持ち物と、色とりどりのお花を合わせて
素敵な空間が出来上がりました。

誕生日ケーキは
事前にお店に頼んでいたイチゴのショートケーキ。

画像9

いちごが好きな男の子のための特別なケーキです。


誕生日ケーキも中心に置いて、
4歳の誕生日セットの準備は完了。


主役席にすすめると
もうそれだけで笑顔が止まらない男の子。
嬉しそうに笑うその顔は
周囲の大人も笑顔にしてくれました。

画像9


4本ろうそくをたてて、灯りを灯して
みんなでハッピーバースデーの歌を歌ってお祝いを。

画像9

歌い終わって、
ろうそくの灯りを消す、
その行為だけでも嬉しかったようで
4本全て消し終えた後も
「もういっかい!」とせがまれ
灯りを3回ほど付け直しました。笑

画像9


この日だけは好きなだけ、
好きなようにケーキを食べていいよ
とお母さん、お父さんに言われ
フォークを持っていざ実食!

画像9

大好きないちごめがけて、
小さな手が握るフォークが
どんどん速さを増していきます。


赤がアクセントの可愛いケーキも
どんどん彩がなくなっていくなか、
ケーキの横に綺麗によけられていくお花たち。


このケーキには、飾りとして
食べられるお花『エディブルフラワー』が乗っていました。

画像9

大人でも知らない人も多く、
知っていても食べない人が多いものだから
男の子も食べられないと思い、
よけていたのも自然なことで。

食べはじめ、
「おはながのってるー」
と不思議そうに見せてくれる場面もありました。

いちごもなくなっていざスポンジに手をかけようとした彼に
ひとこと、

「それは食べれるお花なんだよー」

って伝えたんです。


そしたら、その男の子、
よけていたお花を手に取って口に入れ、
とってもいい笑顔でひとこと。

画像9

「おはな食べれて、しあわせー」

って。



その言葉に思わず、
矢で心を射抜かれたかのように
のけぞってしまうわたし。


今回のケーキ、
本当に素敵な飾り付けで、
わたしも感動しました。

普段からエディブルフラワーが飾られているたべものも
「綺麗だねー」と言いながらぺろっと口にしていたわたし。

初めてエディブルフラワーを知って、食べたときも
「そんなものがあるんだー!」って
発見ではあったけれど、

そんな感覚は全くなくて 。


思ってもみないその言葉に
本当に驚かされてしまったんです。

画像9


綺麗だなと思っていたお花が
まさか食べられること、
それが、
幸せなことだと感じること

シンプルでいて、大事なこと。


わたし自身にはこどもはいませんが、
撮影を通してたくさんの子どもたちに出逢います。

その中で、
こんな綺麗な心や考え方に出会えることもたくさん。

自分が思ってもみなかった感覚や、
かつて思っていたかも知れないけど
忘れてしまった感覚や気持ち。

発見がたくさんです。

これからも撮影を通して
目の前で起こるさまざまなできごとを
追体験として学ばせてもらいたいなと。


その後、
にこにこと食べ続け
男の子はお腹いっぱいになって
機嫌よく、最後まで撮影をすることができました。


なんとも純粋な心から出た言葉と、
屈託のない笑顔に
本当に癒されたできごとでした。

________


あ、ちなみに、

画像9


男の子が手をとめた頃には、
黄色い大きなお花は残っていたものの
小さな色とりどりのお花は全てなくなったので
まっしろしろになっていたケーキ。

そのケーキは帰った後、
お父さん、お母さんの手で
美味しくいただいたそうです。笑


この記事が参加している募集

子どもに教えられたこと

2019年に発覚した潰瘍性大腸炎とゆるく付き合っている、見た目はちきん・メンタルありんこHSP気質の元看護師です☺︎今は元より好きだった【言葉と写真】で活動してます。私の発信が誰かの励みになれば嬉しいです。みなさまのサポートは、今後の発信や活動に使わせていただきます。