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第62回 静岡ホビーショー開催にあたり

■全人口の7割が昭和生まれ

これ先日好きなラジオ番組を聞いていたら、その番組で聞こえてきたので「本当に?」と思わずググった話題です。

これはAIによる文章ですが、

「2022年7月30日時点の日本の年齢別人口推計によると、昭和生まれの人は総人口の約70.4%にあたる約8000万人強です。また、2020年4月24日時点の総務省人口推計では、昭和生まれの人口は9043万6千人で、総人口の71.7%を占めています。」

Google AI

どうやらこれ本当らしく、追記すると平成は31年も続いたにも関わらず、平成生まれは全人口の約25%、つまり4人に1人しかいないという現状のようです。道理で「昭和」を扱うTV番組が多いわけだよ。

さて、今年も静岡ホビーショー(以下静岡HS)が開催となりました。

明日日曜までという事なので、是非お時間のある方には行ってインドアホビー業界の盛り上がりを体感して頂きたいわけですが、観覧には事前予約が必要という事で、残念ながらすでに申し込みは締め切られています。

したがって、はたと思い立って覗きに行く、なんてことができないので、是非お時間のある方は行ってみてください、という訳にもいきません。

因みに、今年も5/10(金)は県内の小中高生を招いての招待日となっていたようですが、奇しくもこの招待日を発案した川勝平太静岡県知事の退任日と重なりました。

色々物議を醸す発言の多かった川勝元知事ですが、それなりにいいことも言ってたりやってたりするんです。なのでこれは一応覚えておきましょう。

個人的には、今後の業界発展のためにも、子供たちの招待日は枠を増やして全国区を対象にすべきではないかと思いますし、コロナ5類移行後ながら未だ観覧が事前予約制というのは、やはり少しモヤっとする部分もあるわけです。

■模型の未来

今年の静岡HSでは、あの大手出版社のKADOKAWAさんがプラモデルに参入、といった新しい話題もあるわけですが、新商品をみる現場の人間の感覚としては「また昭和向けか」と思わざるを得ません(書いてる自分がその対象枠ど真ん中であることがむしろツライ)。

ただ自分の身近な平成生まれが、模型にあまり興味を持たない子が多いというのは、実は親世代である我々が一番分かっていたりするんです。

でも、先程のニュース動画のように、模型というのは実際にやってみると楽しい。子供たちも、自分で作ってみるという作業を通して、その成果が思った以上の驚きと喜びをもたらしてくれると気づくはずです。

しかしながら今は昔と違い、ホビーが多種多様です。
デジタルホビーはもちろん、それ以外のアウトドアホビーも大きく発展した今、差別化と模型と模型を作ることの真の魅力を伝える努力をしなければ、今後の業界の発展は有りません。

更に円安の影響や実質賃金の減少は、お父さんのお小遣いの使い道などにも当然影響します。つまりお父さん世代をメインにしすぎると、お父さんのお小遣い事情に業界の将来を託すことになってしまいます。

■異なる視点で活性化することもある

結論を言うとしたら、世の中の劇的な変化は今後はないので、以前の地道なやり方で布教活動を続けるしかないと思うわけですね。

因みに、今年のホビーショー開催にあたって、タミヤ模型の田宮会長のインタビューが掲載されています。

田宮会長にはちょっと前ですが、浜松ジオラマファクトリーでのジオラマグランプリで私が司会をさせて頂いた際に、会場でご挨拶させていただき、2次会でお言葉を頂いたりなどいたましたが、今も言葉の力というか、そのカリスマ性には何の衰えも感じません。流石です。

ただ、人口の7割の中に含まれる、ややポンコツになりつつある普通の人間のひとりとしては、やはり以前と比べて体も頭も柔軟性を失っていきつつあるわけで、こればかりは「頑張るぞ!」っていう気力とガッツだけで何とかなるわけじゃありません。サプリやなんかが常に必要。

柔軟性が無くなると、売り方も型にはまってきます。そしてターゲットを絞りすぎると、生み出される製品も売る製品も次第に似通ってきてしまう、そういうものです。

つまり、思い切ってターゲットを変えるべきなんです。
そろそろ昭和離れもしないといけないんです。

因みに当社にも、問屋さんを通して静岡HSの申し込み書を頂きました。本当にありがとうございました。

ただ、諸々の事情で今年も伺う予定が立たなかったので、X(旧twitter)を開いてトレンドやフォロワーさんのホビーショー関連のポストを拝見しては、こっそり「頑張って!」「楽しんで!」と願いつつ、100キロ離れた浜松で「いいね」ボタンを押させていただいてます。

新しい世代にどうアプローチするか、なんて誰にも分からないと思うんですよ。

ただ、私は必ずしも新しい世代へのアプローチがYoutubeだったりticktockだったりする必要はなくて、それらのメディアやSNSとは違うアプローチの仕方であってもいいと思っているんですね。

例えば、新しい世代や畑違いの業界の方のアイデアや、若い世代の作るツールなんかが、ひょっとするとそれを切り拓くかもしれません。それを業界としてフォローできるかが、今後の模型業界を活性化する大きなきっかけになるかもしれません。そういった小さな変化を、注視し続けることが必要です。

静岡HS開催、本当におめでとうございます。
私は今の田宮会長のお年になるまでこの仕事を続けられるとは到底考えていませんが、少なくとも『業界のはみ出し者』として、これからも熱い視線を毎年送り続けていく所存です。


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