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実はよく知らないネットショップ運営というお仕事

ワタクシ、「男はつらいよ」が大好きです。
「つらいよ」というタイトルなのに、決して辛そうではない、でもやっぱり哀愁が伴うストーリー。そんな男はつらいよになぞらえて、通販のお仕事についてちょっとづつ書いていこうと思います。

Webデザインの延長線上の仕事

noteでは沢山のクリエイターの方が文章を書いておられると思うんですが、私の今の仕事は非常にクリエイター寄りの仕事であると考えています。
これはなぜかといいますと、ネットショップのスタートは、Webデザインの仕事の延長線上にあったからです。

今でこそ様々なASP(ECショップなどのアプリケーションの運用が可能なネットサービスのこと)があり、個人でもネットショップを出店できる時代になりましたが、GPARTSの開店当時はまだそこまで多くのASPがありませんでした。

ご存知、楽天市場やYahooショッピングなどの大手モールに出店するというような店舗さんが多かった時期ですが、私も自分のお店を持つ以前は、在籍していた会社を通して、そういったモールに出店するEC店舗さんのデザインや、運営自体の補助といった作業を請け負うという仕事をしていました。

当然、お店を作っていく作業はWebデザインそのものですが、ただ作るだけでは全く売れません。

仕組みを作る必要性

ネットショップは、お店のデザインや画像がどんなに綺麗でも売れなくては意味がなく、またそれでいてお客様側からは何度訪れても疲れないというか、見た目に頼らない魅力的な仕組みや、運用する側には繰り返し更新しやすい機能性も備えたショップでなければならないという、割と高いハードルがあります。

そういった機能的なデザインを提案したり、運用しやすいシステムを作ったり、というのがサラリーマン時代の仕事でしたが、当然マーケティングもその範疇に含まれます。そのため、ただ商品画像をUPして値段を付ければいいのではなく、製品を売るために、製品を知らない方への宣伝(SNSやメルマガ等)なども含めた膨大な業務がそこには発生します。

つまりとっかかりはWebデザインですが、その延長線上の、最終的には「売れるデザイン(仕組み)」そのものを運用し続けるのを目的にした仕事なのです。

顔の見えない通販の「顔」

ここで話が変わってちょっと法律の話をしますが、「特定商取引法(以下特商法)」という法律をご存知でしょうか?

通販業務を行うのには特に免許などが必要なわけではないのですが、特商法は、通販に限らず販売業務を行う上で必ず守らなければならない法律です。この法律の元、通常、販売業者は住所・名前・電話番号等をネット上に表記して業務を行う必要があります(法改正により例外あり)。

今は個人でも通販ショップを開店できますが、開業のハードルを下げるために、この表記の部分は限定的に制限が可能となりました。ただ、基本的には全てを詳らかにすることが通販業の信用であると考えられています。

つまり、消費者が特商法の表記内容を確認するだけで、その販売会社(や個人)が信用できる業者であるかをすぐに判断できなければならないのです。

未だに頻繁に報じられる「詐欺サイト被害」については、基本的にこの特商法表記を確認するだけ(表記が無い・不審な点がある等)でもかなり防ぐことができるはずですが、残念ながらこういった知識を持たないがための被害が未だに無くなりません。ネット通販は「ただネットでものを売る」という商売ではなく、そういった法に則って運用される業務なのです。

そのため、よくネット通販について

  • 「顔が見えないから怖い」

  • 「ちゃんと商品を送ってくれるんだろうか」

  • 「個人情報の管理は大丈夫か」

などといった不安点を聞きますが、実はこの特商法記載がネット通販の「顔」です。これを確認するだけでも、その業者が安心できるかどうかを確認できると思いますので、以後ぜひご承知頂きたいと思います。

面倒な作業の圧縮が肝

毎日はどんな感じなのかと聞かれると、以前は出荷までの梱包業務が一日の大半を占めていましたが、現在は梱包とPC作業が半々という所でしょうか。因みに業務時間中はプラモデルを作っている時間は全くありません 笑

要領を得ないうちは、梱包作業だけでほぼ1日かかっていたんですが、これを解消するには、いろんな面倒な業務の圧縮が必須です。逆に言えば、この業務圧縮のためのノウハウこそがこの仕事の肝だともいえます。
そんなわけで、次回以降そういう面倒で処理が大変な作業を少しづつ書いていきましょう。


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