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子供に「逃げ場」を用意できているか?

みなさん、子供に習い事って何をやらせてますか?

何を習わせたら良いか。
そんな悩みは、子育てしていたら必ずぶち当たる壁だと思います。

我が家もその通り、保育園〜小学校に上がるにあたって、習い事を始めてみたはいいものの

「つまんない」

「時間が長くて退屈」

「面白くない」

などなど笑

娘なりに、頑張ろうと思うけど続かない。そんな事しょっちゅうあります。

そのたびに我が夫婦は「またか....」と思いながら、

あーでもない、こーでもない、と別の選択肢を探ったりしているわけですが。

居場所を複数持つことで保たれる心のバランス

娘が大きくなるにつれて、自分の小さいときはどうだったかな、と振り返る機会も増え、幼少期の思い出が、今の自分を形作っているなぁと思うことが多々あります。その中で今一番感じていることが

親がしてあげれることは、子供が大きくなったときに
「逃げ場」をたくさん作ってあげることなんじゃないだろうか

ということ。

小学校のときに学んだことや、楽しい!と思ったこと、興味があったことや、習ったこと。それって、今の自分の職業や、趣味趣向と意外と結びついているんじゃないか?ということです。

好きなもの
得意なこと
興味のある分野
話し方や、友達の作り方

これらって、幼少期の思い出と深く結びついているとともに、

あのとき親がこうしていなければ。

あのとき親がこうしていたから。

そんな反省を踏まえて、娘に対して接しているなぁと感じているとともに、
今のうちだからこそ、「譲れない、大切なこと」を決める時期なんじゃないかと思っています。

「譲れない大切なこと」「自分だけの心地よいもの」がどれだけ作れるか

「譲れない大切なものってなんですか?」と聞かれて、即答できる人は殆ど居ないと思いますが、

これは嫌だ!って思うものはなんですか?と聞かれると、意外とすんなりと出てきたりする。

「仲間はずれにする、されること」なら、「みなが平等に楽しめる場であることが大事」だし、

「1つのことに集中しているときに話しかけられるのが嫌」なら「集中できる環境をつくることが大事」だし、

ひとりひとり、何が嫌で何が大事なのかをしっかり把握することって実はとても大事。

子供にも言えることで、その子をよく観察し「何が嫌なのか」「何を大事に思っているのか」を把握することで、

その子にとってどんな環境が心地よいものなのかを知ることが出来ます。

親が「やらせたい」のか子供が「やりたい」のか

うちの子は大勢で遊ぶのがあまり好きではなく、一人で、マイペースにものを作ったり、見たりするのが好きなので、「〇〇ちゃんと〇〇ちゃんがよく遊んでるよ、誘われたから行ってみたら?」と聞いても

「んー、いいや」となる娘に対して私達は今まで「なんで?一緒のほうが楽しいでしょ?」と思っていましたが

最近は「そんなものか」と楽観視出来るようになりました。

親の押しつけでもいい。大事なのは、様々な世界を見たということ

「様々な世界があることを知る」という体験は、子供の、時間がたくさんあるこの時期にしか出来ないと思っています。

習い事でもいいのですが、様々な経験がその子の情緒を作り上げます。

夏休み、田んぼの畦道を歩いて気づく地面のぬかるみや、ミミズ、蛙などの動植物の醸し出す湿度と匂い。

冬休み、雪の平原を見て「しんしんと降る」ということはどうゆう現象か知る。

触って、見て、嗅いで、味わって、聴く。

そんな体験を五感を通して経験したことは、きっと一生の宝ものになります。

そして「様々な世界がある」のは人間社会でも同じこと。

いろんな境遇の人が生きていて、毎日を生きていて、そのことを知っておくだけで、

だいぶ心が落ち着くと思うんです。

逃げ場って「広い視野」を持てるかどうか。それは親にも言えること

学校でいじめにあった。成績が良くない。子供の頃のこのような出来事は、生きていく上で一大事です。

わたしは中学の頃に厳しい部活に入っており、その中での年功序列や同級生からのいじめ、差別など経験したのですが、その時に唯一自分を助けたものが「物語」や「絵を描くこと」でした。小学校の頃から描いていた漫画や絵画、図書館で借りてきては夢中で読み漁った冒険、ファンタジーなどの物語たちがわたしを助けました。

わたしはその経験があってか、高校では美術大学に進学を決め、美大を卒業し今はデザイナーとして働いています。

結局、何が自分の人生のターニングポイントになるかはおとなになってみないとわからないのですが、その時の「学校が辛くても、自分を支える大事なものがある」という自信は、わたしを強くしました。

このことから、なにか一方がだめだって、そのもう一方があれば、人は案外平気だということ。

その礎を作るときこそ、幼少期の体験だと思うのです。

今は親になって、子供と一緒に科学博物館に行って生物の勉強をしたり、星座を学びなおしたり、またわたしにも1つ1つと、わたしを勇気づけてくれる大切なものが増えていきます。

子供を通して、親も成長していく。

親は子供の養育の義務はあれど、同じ方向を向く親友として、教え、時には教えてもらい、毎日を生きていけば、もう、無敵だと思います。

株式会社Beeworks→Fringe81(広告代理店)に在籍中。女性ファッション誌やDM、webデザインをやっています。小さい頃の口癖は「私強い子だから泣かないもん」