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パリーブレストーパリへ出場するために④ 機材の準備その2

PBPはこの自転車でと決めてから出走までの機材仕様を決めるお話

ブリヂストンGN-2000に決めたのは2022年春頃。この自転車がどうなのか実際に乗りながら仕様を決めていく。私はどうも気持ちが行ったり来たりするので、せっかくこれだと決めた機材も乗り手が、あれにしようかこれにしようか迷っていくことがあった。フランスまで連れて行ってくれるか、さぞかし不安になっただろう。フレームの方は若干のバネ感があってダンシングは気持ちいい。素直でクセもなく踏んだ力を受け止めてくれるようなしっかりとした感じで走りやすさがあった。このフレームは少し価格を落として若い人にガンガン使い倒せるように設計されていたと聞いたが、乗ってみると納得するしっかりしたフレームだ。頑丈で安心感があって素晴らしい。

■電動シフト
最初は6770アルテグラDi2の電動シフト仕様で組んでみた。元々乗っていたロードからの載せ替えである。変速はリア10速で、ロードバイク を始めてから変速数は変わらない。古いロードバイクも電動シフトで走ってみるのもありかなと思ってこの仕様にした。ロングディスタンスだとシフト数は多くて、指の疲労の軽減が必要になってくる。また、フロントバッグを付けるとハンドルは重くなるので、せめて両端の重量増を減らす目的もあってこれにした。

最初は電動シフトだった


あおば400km
仲良く並ぶGN-2000とRNC3


■Di2は素晴らしい ただ・・・海外輪行で不安が
400kmブルベに参加して仕様に不満は無かった。湘南をスタートして伊豆半島先端まで行き、三浦半島を一周して湘南に帰る400kmのブルベにこの仕様で走ってみた。さすがDi2一切変速に問題もなく快適に走ることができた。10年前以上のコンポーネントだが、完成度が高いため、機械式に比べるとバシバシシフトが決まり全てが満足だ。ボタンひとつで自分の思い描いている所へギアが入っていく魔法の電動シフトだ。全くの不満はなかったが、フランスに飛行機輪行をして現地を走るとなると、どうも何かあった時リカバリーが難しい。例えば断線してシフトが効かなくなった。バッテリーに不具合があった。ぶつけて内部機構のメカにトラブルがあった時それらをフランスで調達することやPBPのコース上で直す事を考えたら、調達方法や技術的に困難さが生じてしまう。そう考えると、機械式が良いのではと考えるようになっていった。向こうに付き合いのあるコミュニティや友人が居てお願いできれば良いのだが、流石にそれは現実的ではない。

■で、機械式にしてみた
という事で機械式を考えてみた。10速で組むとなると手持ちにST6600アルテグラがあるが、触角シフターでハンドルバーバッグに干渉してしまうことや、重さがある事、ブレーキの握り心地という視点で見送った。となるとWレバーが良いのではと思えるようになった。Wレバーの経験はあるので、導入にそれほど問題はなかった。7900DURA ACEので手持ちの適当なブレーキレバーで組んでみる事にした。

wレバーで600kmブルベ
これもあおば
wレバーは扱いやすかった

■悪天候の中でWレバー
wレバーのデビューは600㎞のブルべ信州峠を通るルートで、台風の影響による雨でのイベントであった。夜の山の中では雨と蟹の思い出しかない。10速のwレバーは変速を一つ一つするというよりも2つ飛ばしで変速することが多い。7速程度だったら良かったがさすがに10速は忙しくなってしまった。また長距離ブルべの装備でフレームバッグをつけていると、シフターに引っかかることがあるのでこれは考えた方がいい。フィーリングやシフトの習慣に慣れる必要もあって、翌年の200㎞、400㎞とこの仕様で1年間走ってみたが、シフトの頻度が多くなると左腕と肩に負担が大きくなり、1200㎞80時間走り続けると、肩こりからくる頭痛が出てしまうためwレバーはやめる事にした。

■カンパニョーロのレバーが軽いし力の分散ができる
最終的に選んだのが家にあったカンパニョーロのシフター。グロータックのイコールプーリーを使いシマノディレイラーが引ける仕様になっていたのでこれを装備することにした。またレバーの重量も300g台ととても軽い、カンパのレバーは小ぶりで握りやすく、トップ側へ入れるのは親指でグリっと押せばいいだけなのでこれはかなり有効だ。シマノに比べて操作にぬめッとした感覚もなかなか良かった。実際に600㎞ブルべで走ってみたが、全くストレスはなかった。今までシマノでずーっとやってきたのでとても新鮮な気分になった。ロー側は中指と人差し指を使い、トップ側は親指を使うのは長時間で指の筋肉を分散して使い分けることができる。疲労を考えるとこれだけでもかなりの効果があった。

■SENSHA BYCICLEに洗車とメンテのお願い
自転車の仲間の金子さんからはちゃんとメンテしないで使っているとシフトケーブルが切れるかもしれないとアドバイスをいただいた。自分の整備の腕は応急処置用で全く信用できないので、最終的にSENSHA BYCICLEの水竹さんに、最終的な調整としてワイヤーをニッセンにしてもらい細かな調整をしてもらった。やはりプロによるメンテンナンス これで安心安心。

カンパニョーロのレバーは握りやすく
ブレーキも軽い


SENSHA BICYCLEで綺麗に
バッチリメンテしてもらった

ということで電動→信頼性のある機械式という流れになった。wレバーは格好良かったが、バッグとシフターが干渉していたことや、長時間走行での疲労度を考えると結果的に手元でのシフトになっていった。

■タイヤはコンチネンタルGP5000 25Cに
タイヤのチョイスはGP5000S 25Cにした。筑波の耐久レースで一緒に走ってずっとブルべをやっている方に、タイヤを相談したところGP5000一択でしょうとのこと。ここのところミシュランパワーカップをずっと使っていたが、耐久性には納得できなかったため。コンチネンタルに変えるきっかけとなった。25Cか28Cか悩んだが、25Cは普段から使っているので慣れたサイズで行こうと思った。空気圧は5.1ぐらいで入れてみたがなかなか具合はよかった。コンチネンタルで走行してみると、色々な人がこのタイヤではしっているのも納得できる。


仕様を決めた主な理由たち
・飛行機輪行での扱い
・海外で機材が壊れた時のリカバリ
・長時間の操作
・疲労
・軽さやタッチなどのフィーリング
・見た目


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