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テナガエビ用!?ロッドメイキングに挑戦した。【一号機 実釣編】

前回の振り返りっぽい話

 前回。
 竹箒を利用してテナガエビ用のロッドを作った記事がこれ。

 GW中に実戦投入しようと目論んでいたが、タイミングに恵まれずに5月も下旬になってしまった。とはいえ、テナガエビにはちょうど良い季節になったと思う。そんなわけで作り上げた1号機のロッド”TNG1号”を持って多摩川に出かける。

 このTNG1号を作るにあたって、必要に応じて道糸を延長できる機能を搭載した。
 理由は、経験上、テナガエビ釣りは糸を送り込むことが必要である。そこで、道糸を延長できればしっかりとくいこませることができると目論んだ。また、道糸が延長できれば足場の高い位置からポイントまで餌を送り込むも可能である。

初場所でTNG1号をシェイクダウン

 今回のポイントにはそのギミックを最大限に発揮できる場所を選ぶことにした。「テトラポットの陰に潜む獲物に餌を送り込む場所」、といえば川崎の某有名橋周辺のテトラ帯。

 着くなり、河川敷には発泡酒を傍に上半身裸で昼寝をしている人生の諸先輩方を見かける。平日の午前中。先輩方の優雅な暮らしが垣間見える。

「通称タマネギ」がテトラの間を敷き詰めていたが、エビ釣りには足場的に好都合。早速、タマネギの合間に顔を出すテトラの下を覗きこむのだが、都合の良く居るわけがな…い…。
あ、今日はちゃんと居た。

多摩川だ!

暑い。
発泡酒を傍に上裸でやりたい。しかし、他人の目は気になるあたりが、まだまだ未熟な私である。河原の先輩方にはまだ届かないのであった。

仕掛けにも進化が必要だった。

さて、いざ釣りを始めてみると…。
何も考えずに作った普通のテナガエビの仕掛けの弱点が露呈する。
まずは仕掛け。

露呈①「ウキ不要」
 何も考えずにウキをつけてしまったが、テトラでの釣りは足元に仕掛けを送り込む。そんな釣りウキは要らない。早速取り外す。

露呈② 「延長道糸に細PEは不向き」
 メインはナイロン0.6号の道糸仕掛けが故に、延長用の道糸にはPE0.8号を用いていた。しかし、細PEは風に煽られてラインが操作しにくい。さらに、見失うやら、テトラの細かい凸凹に引っかかってしまうやら。全力で足を引っ張ってきやがる。かと言って、手元の仕掛け巻きに収まりがいいのはダントツでPE。折衷案として、次回から派手めで太めのPEに変えよう。

露呈③「オモリは少し重めに」
 経験上、ナチュラルに送り込む為には軽いにこしたことはないと考えていた。エビに違和感を感じさせたくないという発想だ。これは水元公園では正解だった。しかし、落とし込みの釣りっはオモリに仕掛けを引っ張って貰うという役割もある。

露呈⑤「小は大をかねない。」
 父親から伝えられた家訓に「釣り針の小は大をかねる」というものがある。
しかし、多摩川エビはとにかくデカい。特に手のひらよりも大きい個体が潜む。今回も掛けては外されるが連発した。

”2号機”に向けての修正点・変更点を考察

1号機の弱点も見えてきた。

その1「張りが欲しい。」
 竹箒の利用していることから、カーボンに比べると弾性は低い。エビをパシッと気持ちよく掛けるには張りが必要だ。

その2「ガイドは小口径すぎない方がいい」
 トップガイドをタナゴ釣り用の仁丹が通るサイズにすると深い場所を狙うのに都合が良い。初代はタナゴ釣りの延長で考えたので極力小口径にして軽量化を図っているのだが、小さすぎた…。

その3「仕掛け巻きはもう少しグリップに寄せた方が扱いやすい。」
 今回の位置でも悪くはないが、少しだけ遠い気がした。

その4「やはりマルチピースかテレスコの便利が良い」
 これは、竹竿を使うという目的に反している気もするが、印籠継ぎのマルチピースロッドであれば挑戦可能な領域。印籠継ぎという新たな領域への挑戦の意味でも挑戦する価値がある。

その5「漆塗りが良いらしい。」
 これは修正点ではないのだが、漆を使ってみたい。1号は、エポキシを全体に塗布してコーティングと共に強度アップを図った。それはそれで功をそうしているようにも思えるのだが、ロッドメイキング歴の長い沖縄の友人は漆一択とのこと。私が漆の効果を知るには、まずは使ってみることが必要のなので、これも2号に託したい。

そんなこんなで、2号機の製作に向かうのだった。

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