全国学生行動連絡会結成宣言

 15年安保の高揚とその後の敗北-挫折の過程の傍らで、学生運動は退潮を続け、キャンパス内では学生自治・学生運動への攻撃が苛烈を極め、排除が一段と進行した。一見すると、自由を奪われ抑圧された学生の怒りの声は既に「力」を失ってしまったかのように映る。
しかし、各地で学生自治運動やサークル運動などはそれでもなお命脈を保っており、古きものから新しきものまで「運動」はその都度存在してきたし、その時々の政治情勢応じた様々な抵抗行動が無数に行われてきたこともまた事実である。

 我々は2022年秋頃より「全国学生連絡会設立準備会」として交流を開始し、全国で活動する学生を繋げるべく徐々にその交流圏を拡大してきた。立て看板をはじめとした学内規制強化問題、金沢大学泉学寮の廃寮問題、国際卓越研究大学制度と国立大学法人法改正問題などの大学問題を基盤に、入管問題や沖縄の基地問題、パレスチナ反戦運動などの社会運動にも取り組んできた。
 しかし、我々のこれまでの活動は、決して十分に満足のいく規模と質であったとは到底言えない。各大学でのキャンパス独自の取り組みをより一層強化し、キャンパスの垣根を超えた連携はもちろん、より広範な学生との団結を求めていかなければならないし、大学にとどまらない社会全体のさまざまな闘争課題にたいしてより活発に取り組んでいくことなど、困難を極める。

 我々は青年世代として、未来への責任を果たさんとする立場から、平和と民主主義を求め、戦争の危機や差別・現代社会における様々な抑圧や搾取と対峙し抵抗するための運動を必要とするし、またそれを可能とする組織‐運動体を求める。
 我々は学生の当然の立場として、学生の利益を擁護しすべての学生の権利向上を実現するための学生団体を必要とする。それは同時に、教育改革や産学融合・合理化を推し進める政府-文科省や財界・産業界などの大資本、学生処分を乱発する当局との闘争が必然的であるということであり、学生を代表しその先頭に立ってそれらと対峙していくことを目指していくということである。
 時代的な閉塞感を打ち破り、学生の声が持つ「力」を復権する共同の任務を開始しようではないか。

 いまこそ、学生の団結とその運動を軸としたあらたな組織-全国規模での大衆的な学生団体‐運動体としての全国学生行動連絡会をともに創り出そう。
 我々自らの新しい旗のもとで、現下における闘争の課題を共有し方針を議論して展望を切り開こう。

 全国的な闘う学生組織として公然と行動を開始しよう。
 情熱や決意に燃えつつも、方針や実体・仲間を持ちえずに苦慮する学生に対するアプローチとして、結集軸たる旗を打ち立てよう。学連運動をよりいっそう前進させることで、より多くの活動的な学生を仲間として獲得していこう。
 各地の現場における運動の更なる拡大と発展を目指すとともに全国規模での取り組みを可能とする中央本部体制を準備し確立しよう。我々の運動における展望と方針を議論し練り上げよう。宣伝・広報・国際連帯等の全国的な任務にとりかかろう。
キャンパス・地域単位での継続的な支部活動の活性化に取り組み、学連運動の発展と飛躍を勝ち取ろう。


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