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「はじめて」に囲まれた生活と人生の体感速度【学生時代と今の「ふじけん」】

【学生時代は「はじめて」がいっぱい】

よく言われることですが、年を取れば取るほど、時間の流れが速くなっていくように感じますよね。
これは、「はじめて」が徐々に減っていき、生活がルーティン化され、刺激的なやり取りや心を揺さぶる衝動を体験しなくなっていくことが原因だと言われています。
年を取ると、交友関係が狭くなり、毎日同じ人と同じような話題で生活が進んでいきがちですからね。

皆さんの学生時代はどうでしたでしょうか。
僕の学生時代は、「はじめて」に溢れていました。
はじめてサッカーで入賞し、はじめて100点を取り、はじめて外国に行き、はじめて彼女ができました。
時には辛いこともあったと思いますが、今となっては全て美化され、毎日充実していた記憶しかありません。
もうあの頃のような体験はできないだろうなぁと感傷に浸りたくなるほど、淡い思い出がいっぱいあります。

【「はじめて」がなくなっていくことへの対抗】

2022年サッカーのワールドカップ(カタール大会)、盛り上がりましたよね。
多様性はもちろん大事なのですが、サッカーはナショナリズムを体現するので、ついつい日本人として、日本代表の勝利や挫折に感情移入してしまいます。

日本代表なんですけど、僕より年上なのはゴールキーパーの川島永嗣選手だけなんですよね。
大人の皆さんには共感してもらえるだろうと思うのですが、これ、けっこうダメージ食らいませんでしょうか。
かつて、甲子園で活躍する球児達が全員年下になった時の精神攻撃を再び受けることになりました。。。
もうすぐ、サッカー日本代表にも年上がいなくなってしまいます。

スマホで保存された昔の写真をみても、「え!?これもう6年前なの?」と驚かされます。
こういう感覚について、フランスの哲学者ジャネーは言いました。

「5歳の子供にとっての一年は5年分の1年、それに対して、50歳の人間は1年が1/50であり、彼らの一日は5歳の子の5日分である」

調べますと、新しい体験をした時はその時間を長く感じ、大人になると「はじめて」が減るので、過ごす時間が短く感じられるという、よく聞く相対性理論のような話で説明されています。 
 
ただ、僕はそこまで短くなっているように感じないのです。
川島選手もそうなのではないでしょうか。

僕は、いつも意識的に「はじめて」を大事にしています。
はじめてお花を買ってみたり、いつもなら手に取らないような本を読んでみたり、中にも外にも交友関係を広げてみたり。
38歳になりましたが、僕の生活はけっこう「はじめて」がいっぱいです。


【「毎日はじめてチャレンジ」の実践】

我究館社会人校では、講義の宿題として「毎日のはじめてチャレンジ」というものを実践しています。
クラスメートと共に過ごすWebコミュニティの中で、毎日「わたしはこれをやってみた!」という体験を発表します。
子どもっぽいですよね。
でも、この子どもっぽさが、忘れかけていた童心、「はじめて」に対する飢餓感を思い出させてくれます。
そして、皆さんこの宿題を通じて、自分自身がいかに「はじめて」から遠ざかっているか、チャレンジしなくなっているかに気づき、次のステップへの内発的動機づけを手に入れてくださいます。

今日は、僕が生まれてから13,745日目です。
皆さんが生まれてから、どのくらい経ちましたか?
1万日も生きていない大学生も、2万日以上生きておられる先輩方も、その中で「はじめての経験をした」という日がたくさんあるはずです。
それは誇れるような素晴らしい「はじめて」でも良いし、「いつもは飲まない紅茶に挑戦してみた」というような小さなチャレンジでも良いです。

「はじめてチャレンジ」は、キャリア形成のストレッチです。
我究館社会人校では、キャリアに悩む人も、仕事に悩む人も、この「毎日はじめてチャレンジ」の中にある、小さな自己肯定、ちょっとした自分の客観視、少しの変化を通じて、心と頭が柔軟になっていき、これまではあまり手につかなかった「キャリアについて考える」という思考に前向きになっていきます。

「毎日はじめてチャレンジ」、ぜひやってみましょう。
いつもと違う「ちょっとしたはじめて」を通じて、新しい自分の一面に出会い、何かわくわくする体験を望んでいたあの頃を思い出しましょう。

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