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今僕が大学生だったら、「健司」は「ふじけん」になっていない!?

【「ふじけん」の元ネタは、メールアドレスのアナグラム】

僕が「ふじけん」になったのは大学生の時で、高校生までは「健司」と呼ばれていました。
映画『風の谷のナウシカ』と同級生である1984年生まれの僕が中学生の時にはPHSを持っているやつが大人びていて、高校入学時から携帯電話を持ち始める世代。
その時はまだ画面はカラーですらなかったです。笑

携帯電話を持ち始めて最初にやるのがメールアドレスの設定でした。
今はLINEやInstagramのアプリをダウンロードするところから始まり、最初に決めたメールアドレスはほぼ使わないよ、という人も多いと思いますが、当時の大学生にとってのメインのコミュニケーションツールは電子メールでした。
携帯電話キャリアのプランも、〇〇放題のようなものがまだまだ充実しておらず、「電話を掛ける」だけでけっこうお金が掛かっていたのです。
だから、ケータイで電話をかけるのは、ものすごく急いでいる時や恋人と大事な話がある時くらいで、ほとんどの連絡は電子メールでのやり取りでした。ちなみに、中学の時に好きだった子の家電にめちゃくちゃどきどきしながら電話をしたのは青春の思い出。笑
今でいう、LINEのトップ画やニックネームを決める時と同じような感覚で、メールアドレスの「@」の前の部分を皆んな一生懸命考えて決めていました。

僕はというと、大学入学当時にauケータイをゲットして(当然のごとくガラケー)、新しい携帯電話のメールアドレスを設定しました。
当時、単語の文字を並び変えて、意味があるっぽい造語にする「アナグラム」というのが流行っていて(僕だけ??)

fujimoto kenji → jimotofujiken@

こんな感じで決めたんですよね。
今考えると、ものすごくダサいと思うのですが、当時はけっこうイケてるんじゃないかと思っていました。笑
(結構恥ずかしい話。)

新歓コンパや新入生向けオリエンテーションで出会った同級生や先輩たちと、このアドレスを交換するわけです。
赤外線通信によるアドレス交換が登場して定着したのは、僕の記憶が正しければ大学3年生くらいのときでした。(赤外線通信懐かしい。)
だから、交換といっても、アカウントのQRコードを読み込むなんていう高度な文明は存在しませんので、「手入力」なんです。
今考えると、めちゃくちゃ面倒くさいですよね。ほんと。
こだわって長いメールアドレスを設定した人は、アドレス交換の時に不利な立場に立たされたものでした。

僕のアドレスは、「地元富士県」。
これで友人達とアドレス交換をしたため、「ふじけん」が定着していきました。
LINEやインスタの時代に大学生をやっていたら、「健司」のままだったかもしれないですね。

ちなみにmixiは「フジケン」です。
mixiとは、モーニング娘やORENGE RANGEの音楽が日本を支配していた頃のSNSです。
お若い方は、ググってみてくださいませ。


【大学生のコミュニケーションツールの変化と世代間ギャップ】

今の大学生は、仲良くなったらまずはLINE交換、少し距離感がある場合はインスタ交換、という感じですかね。
僕が大学生の頃は、Facebookはすでにあったのですが、当時はチャット機能が充実していなかったこともあり、やはりメールアドレスの交換が初対面での唯一のオプションでした。
より仲良くなりたい人には電話番号も聞いちゃう、という感じでしたね。

Job総研が行った「2022年世代間ギャップ調査」によると、いずれの世代についても「仕事において世代間のコミュニケーションにギャップを感じる」という人が半分以上います。
「ハラスメント」「残業」「飲み会」「言葉遣い」などに関わる価値観のギャップにストレスを感じている人がたくさんいるようです。
僕はキャリアデザインスクールの館長 兼 現役コーチという仕事柄、SNSネイティブ世代の若者達と接する機会が多いので、「ギャップは感じるけど、それを理解し、お互いにとって良いコミュニケーションをしていこう」という考え方なのですが、やはりSNS全盛の現代では、「人間関係の距離感」が昔よりも大事にされるようになったと感じています。
同じ集団に所属していても、「私」と「あなた」は過度に干渉するべきではないというのが、今の感覚なのだろうと思っています。

世代間の価値観やコミュニケーションの仕方のギャップは、SNSのようなテクノロジーの発展と共に、加速度的に大きくなっているように思います。
僕が二十歳のころ、38歳の先輩がおっしゃることに感じていたギャップが10だとしたら、今の二十歳が僕の言う事に感じるギャップは100くらいなのかもしれません。

就職活動や選考の過程は、「世代の交わり」そのものですよね。
キャリアデザインスクール我究館でも、このギャップの理解、そして個人としてどう向き合えばいいのかについては、常にスタッフ同士で議論し合い、いろんな形で受講生の皆さんに解決策を提案しています。
世の中の変化の流れがどんどん速くなっていきますので、おじさん達も必死なのです。

参考:Job総研「2022年世代間ギャップ調査」
https://job-q.me/articles/13517


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