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サクッとCL1節 フェイエノールトvsセルティック 2023.9.19

CL初戦。ポッド1のオランダ王者フェイエノールトとポッド4スコットランド王者のセルティックの試合。



●スタメン

・フェイエノールト
ヴェレンロイター
ヘールトロイダ / トラウナー / ハンツコ / ハルトマン
ヴィーツァー / ティンバー
ステングス / パイシャオン / イヴァヌシェツ
ミンテ

ホームのフェイエノールトはエースストライカーのサンティアゴ・ヒメネスが先季のELの退場でこの試合と2節アトレティコ戦が出場停止。その代役に獲得した上田綺世が代表戦で怪我して欠場する。19番の韋駄天、ミンテが起用された。それ以外はほぼ今季のスタメンを踏襲している様子。

・セルティック
ハート
ジョンストン / ラーゲルビエルケ / スケールズ / テイラー
マクレガー / オライリー / 旗手
前田 / パルマ / 古橋

こちらもおそらくほぼベストメンバーのはず。怪我から復帰の旗手がスタメンに。前田は左が多いらしいがこの日は右に。



●レビュー

立ち上がりからお互いに前プレで圧力をかけていく選択だったが、双方なかなか動きが固くボールが回らない。セルティックの攻撃から。

2CBが大きく開いてボールを持つ。フェイエノールトはトップ下の10番ステングスがアンカーポジションのマクレガーを消す。両翼も最終ラインまで強めに寄せて、セルティックに蹴らせる守備ができていた。セルティックはおそらく古橋にロングボールを蹴り込むようには設計されておらず、それにしても両WGのクオリティに問題があり相手SBを上回れる要素が一切ない状態でロングキックの選択肢は不味い様子。これでどうやって普段勝ってるんでしょうか。
地上戦唯一の選択肢は旗手で、ここはかなり優位を持てる箇所だったがそれは相手も承知の上。20番ヴィーツァーがここを狙っていた。フェイエノールトのCHコンビは対人に自信がある様子。セルティックは旗手に依存している分だけここでボールロストすると危険な感じもあり。セルティックは小柄なアタッカーが多いが、数回あったロングカウンターでも特に脅威はなく、スピードで勝てる雰囲気も特になかった。最大のチャンスは相手ビルドアップを攫って旗手がシュートを打った場面。隣に走り込んでいた古橋へのパスを選んでいれば決定機だったかもしれない。

一方のフェイエノールトの攻撃。

トップの古橋はやや右寄りに位置して18番トラウナーのところまで旗手が出てくる。特にリターンがありそうには見えない前プレだったが上記の通り一回引っ掛けてチャンスになった。
フェイエノールトは左SBハルトマンを高い位置へ押し出して3-2で保持。右SBのヘールトロイダが内側で仕事できるタイプでラストサードでも結構仕事をしていた。最近オランダ代表でも試合に出始めている選手のようです。前半からかなり目立っていた。
2CHは肉弾戦要員で、あまりここからパスが出てくる感じではないが、旗手がいなくなったポジションに10番のステングスが入り込んでボールを呼び込むプレーが多かった。CHコンビはちょっとポルトっぽいかな。ロングパスとかは出来るのかも。これが相手のプレス形(旗手を押し出す4-4-2)だからなのか単純な彼の好みなのかはわからんが、ここを起点に前進していく場面が多い。


基本はセルティックがビルドアップ出来ずに蹴っ飛ばしてフェイエノールトが回収。ヘールトロイダのところかステングスの移動で前進のポイントを作って押し込み。ミンテが良い形でシュートに持ち込むが全部ホームラン、という展開。ロスタイムにステングスの直接FKでフェイエノールトが先制して前半を終えた。

後半はリードしたフェイエノールトがボール保持。セルティックがどの程度前から圧力をかけてくるのか確認しながら試合に入る。セルティックは旗手が前に出る4-4-2の形を変えずに入ったが、フェイエノールトは慌てず人数を用意してこのプレスに対しては余裕がある。セルティックはバランスを崩して前に人数をかけるか、まだ0-1の時間を過ごすのかを選択させられる格好になり、とりあえずは前半の通りの時間の過ごし方をした。
63分に、ステングスが右に降りて前向き前進。パイシャオンに入れたボールをラーゲルビエルケが掴んで止めてPKゲット。不用意だった。そして2枚目のイエローで退場。決めていれば大きなプレーだったが、パイシャオンのPKをジョー・ハートが止めて希望を繋いだ。
68分には途中から出てきたホルムが出場10分で足裏を見せて余裕の退場。正直言って最低なプレーです。全然不必要な場面の上にタイミングも意味不明。二度とみたくない選手。で、このFKからヘールトロイダが簡単に裏に抜けて決めるがオフサイドで取り消し。
76分にジャハンバフシュがようやく2点目を決めてトドメ。フェイエノールトは最後にイヴァヌシェツが怪我をする嫌な終わり方をした。


●試合結果

ホームのフェイエノールトが初戦勝利。オランダのクラブらしく空中戦に強くネガトラを頑張り、WGは1vs1を強調する。この日はトップ下に入ったステングスをセルティックが捕まえきれなかったことが試合のポイントとなった。スロット監督はかなり綿密に前進を仕込んでいる感じがする。この試合後にアヤックスから前半で3得点(試合はアヤックスファンの暴動で中止)奪うなどチーム状態はかなり良さそう。次のアウェーアトレティコ戦の結果次第では突破も見えてくる。

セルティックは特にCLで通用する要素を見せることが出来ず、かなり厳しい印象を残した。国内王者でありながらプレス耐性が厳しく、しかしロングボールで解決策を持てないので守る側はかなり楽。CBに蹴らせればボールを回収できる。旗手が唯一地上戦の可能性を感じさせたが、そこから突破していくイメージをチームで共有できている様子はなかった。たぶん普段はそんなの必要じゃないんだろう。
ロングカウンターを得意としている雰囲気があったが全く通用せず。前田は代表戦だとかなりスピードを活かせている選手だがこの舞台では別に速いという印象すらなかった。次はイタリア名物のミニキャンプをすでに発動させている絶不調ラツィオとのホームゲーム。ここでポイントを取っておきたい。


9/19
デ・カイプ
フェイエノールト 2-0 セルティック
得点者
【フェイエノールト】’45+2 ステングス '76 ジャハンバフシュ


●ピックアップ選手

ヘールトロイダ(フェイエノールト)
右SBだがビルドアップの仕事をかなりやれる選手。セットプレーのフィニッシャーとしても有用で良い選手。

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