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「水循環基本法」「雨水の利用の推進に関する法律」と雨水活用のグリッド化

 2014年に、表題の法律が施行されています。

 これは、水循環に関する施策計画の策定など、雨水活用を含め、水循環に関わりますという法律です。

 リニア新幹線の静岡で問題に挙がっている地下水の問題や、各地の貯水施設などは、水循環に関するもので、この法律が関わるのでしょう。


 話を戻して、その目的について、以下に引用抜粋します。

  水循環基本法 第一章 第一条
「この法律は、水循環に関する施策について、基本理念を定め、国、地方公共団体、事業者及び国民の責務を明らかにし、並びに水循環に関する基本的な計画の策定その他水循環に関する施策の基本となる事項を定めるとともに、水循環政策本部を設置することにより、水循環に関する施策を総合的かつ一体的に推進し、もって健全な水循環を維持し、又は回復させ、我が国の経済社会の健全な発展及び国民生活の安定向上に寄与することを目的とする。」

  雨水の利用の推進に関する法律 第一章 第一条
「この法律は、近年の気候の変動等に伴い水資源の循環の適正化に取り組むことが課題となっていることを踏まえ、その一環として雨水の利用が果たす役割に鑑み、雨水の利用の推進に関し、国等の責務を明らかにするとともに、基本方針等の策定その他の必要な事項を定めることにより、雨水の利用を推進し、もって水資源の有効な利用を図り、あわせて下水道、河川等への雨水の集中的な流出の抑制に寄与することを目的とする。」


 本文は、以下に引用します。
出典:e-Govポータル (https://www.e-gov.go.jp)


 今回、雨水をトイレ用水に活用する計画を立てた際に、地元の役所のHPを確認したところ、助成金の制度がありました。
しかしながら、年度明け直ぐにも関わらず、すでに予算一杯で閉め切られていました。

 個人的な感想ですが、窓ガラスをエコガラスにした際には、助成金の制度がしっかりと利用できましたが、雨水活用に関しては、未だに、国や公共事業体の施策は、個人利用に対してはエコガラスよりかなり薄いものであるようです。


 リニア新幹線や各地の貯水施設のような大規模な事業の他に、国や公共事業体の施策として、個人利用あるいは公衆トイレのような小さな規模の事業にもっと助成をするようにすれば、考えている以上に、雨水活用が推進される可能性があるのではないでしょうか。


 雨水活用のグリッド化と言ってよいかはわかりませんが、グリッド化らしき動きが、そういった取り組みから生まれてくるように思います。


 上記「・・・考えている以上に、雨水活用が推進される可能性」が、明確にされるとよいなと思います。



参考資料
(1)雨水活用技術規準 日本建築学会環境基準AIJES-W0003-2016 (日本建築学会)
(2)雨水活用建築ガイドライン 日本建築学会環境基準AIJES-W0002-2019(日本建築学会)

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