声劇台本「アンドロイド:シャーク」
時代は進化しても、変わらない何かがそこにはある。
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声劇データ
✓上演時間 5分程度
✓上演人数:女性2名
✓ジャンル:コメディ
あらすじ
近未来。ヨーロッパのどこかの街。
ポンコツなアンドロイド「シャーク」と、そのオーナーのコミカルな会話劇。
登場人物
・シャーク:ポンコツなアンドロイド
・オーナー:ポンコツなシャークに悩まされているシャークの主人
声劇台本「アンドロイド:シャーク」
(SE:スイッチ音)
シャーク:「ティーウプシロンピーエルウプシロン、コードネーム:“シャーク”起動します」
オーナー:「おはよう、シャーク。さっそくで悪いんだけど、今日のニュースを教えてくれるかしら?」
シャーク:「今日のトップニュース。三件隣のジュリアおばあさんが、132歳の誕生日を迎えました」
オーナー:「あぁーうん、そうね……それはおめでたいわ。あとでジュリアおばあさんには、ブルーベリーのパイをプレゼントしにいきましょう。でもね、シャーク。世界的に見たら、それはトップニュースじゃないと思うの。私が知りたいのは、世界情勢なのよ。分かるかしら? 」
シャーク:「世界のトップニュース……。ロマンスシティにて、テロ発生。メイン通りが真っ赤に染まっています」
オーナー:「それは大変じゃない!」
シャーク:「未だ攻防戦が繰り返されており、住民たちにによる熟したトマトの投げ合いが続いています」
オーナー:「あー、それテロじゃなくてお祭りね! あなたは生まれたばかりだから知らないかもしれないけれど、それはおめでたいことなのよ」
シャーク:「おめでたいこと……記憶しました。では、ジュリアおばあさんに庭のトマトを投げてきます」
オーナー:「辞めてちょうだい! トマトの投げ合いは一部の文化においてお祭りとして認められるだけで、日常に取り入れると大喧嘩になるの!!」
シャーク:「人間の文化……ムズカシイです。では、ジュリアおばあさんには、何を投げればいいですか?
オーナー:「何にも投げなくていいの! 私があとでパイ焼くから、それを届けてちょうだい」
シャーク:「いわゆる“パイ投げ”ってやつですか? お上手ですね」
オーナー:「投げるなって言ってるでしょう! それになんかこっちまで滑った気になるから、変なギャグ言わないでよ。はぁ……みんなに有能だって勧められて買ってみたけど、何の役にも立たないどころか、一緒にいるとイライラするだけなんだけど! このアンドロイド。返品しようかしら?」
シャーク:「あなたは私を購入してから15日が経過しています。クーリングオフ期間は14日間のため、返品できません」
オーナー:「そういうところだけは、しっかりしてるのね」
シャーク:「あなたは、お買物にしっ“ぱい”しましたね」
オーナー:「あー、もう!! めちゃくちゃムカツクー!!!」
(SE:投げる音)
シャーク:「トマトを投げてくれるということは……今日はお祭りですか?」
オーナー:「シャーク、シャットダウン!」
シャーク:「トマトが電源回路に入りこんだため、シャットダウンを実行できません……」(フェードアウト)
自己紹介
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