ガナドウ

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ケツを拭く紙にもなりゃしねぇってのによ

漫画“北斗の拳”の冒頭で、悪党が食料を奪った後、アタッシュケース満杯のの紙幣を砂漠にばら撒きながら発したセリフ「こんなもんまで持っていやがった!今じゃケツを拭く紙にもなりゃしねぇってのによ!」は文明や社会システムの崩壊を読者に伝える重要なシーンだ。 だが私はずっと気になっていた。 「ケツを拭く紙にはなるんじゃないか?」と。硬い紙幣でも揉みほぐせば、草木や砂で拭くより尻には優しいはずだ。 なのに核戦争後の、木は枯れ果て貴重な水を奪い合う世界でも紙幣はケツを拭く紙にならない

    • 戦争教室-僕たちは殺し合った-

      俺が中学生2年の春、ひどい雨の日、社会の授業に先生が妙な物を持ってきた。 妙な物というのは藁半紙、学校でしか見ないあのシャープペンシルが引っかかる茶色く安っぽい紙だ。アレを小さく四角く切った物を煎餅の缶一杯に持ってきた。 ふと左を見ると隣の席の“アイツ”は今日も目を輝かせている。頭と人当たりが良く、なぜが俺とだけはソリが合わない嫌な奴。 社会科の先生がカードと呼ぶ藁半紙の束を配りながら「ちょっとみんなにゲームをしてもらいます」と言い、俺は(いい加減これをカードと認めるか)

    ケツを拭く紙にもなりゃしねぇってのによ