細かく見て調整するのが、練習

私が歌のレッスンをする時、まずはワンコーラスを仕上げさせます。

理由は簡単です。

歌全体ではなく、範囲を狭めて歌の細かい部分に目線を向けさせるためです。

歌の練習でなかなか上達しない人は、歌の全体を見て練習をしている場合が多いと私は感じています。

逆に成長する人は、1音1音に向き合って調整できています。

なので、私はできていない箇所があると、歌っている最中でも止めて「こここうした方がいいよ」と伝え、そこを何度も何度も調整させます。

昔、ロンブーの敦さんが、松村邦洋さんのモノマネについて、こんな事話してました。

〝モノマネを2割ぐらい似たところで下ろしてくる(見せてくる)から、最初は全然似てないんですよー(笑)。でも2年後に見せてもらったら、ちゃんと似ているんです!すごいなぁと思いますね!〟

というような話をしていました。

例えば「ダンカン」というこの少ない4つの音に対して、松村さんは、声の出し方、かすれ方、音程、音量など、日々細かく細かく調整していると思うんです。

それが似てしまえば、何を話してもたけしさん風にトークができる、という訳です。

〝玉磨かざれば光なし〟ということわざがあります。

優れた素質や才能をもっていても、日々の努力がなければ素晴らしい結果にはならない、という意味です。

自分のできていない事に細かく着目し、それを何度も何度も調整する。

今日明日でその結果が出ずとも、毎日毎日磨き続ければ、その玉は光ります。

そんな練習をして頂きたいな、と私は思います。

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