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南葛vs東邦戦を前に

南葛vs東邦――『キャプテン翼』の中でも、屈指の名勝負として知られる南葛中学と東邦学園との試合だが、リアルな世界でも、約3年前、「南葛vs東邦」が実現した。

2018年11月4日、赤羽スポーツの森公園競技場にて行われた関東社会人サッカー大会準々決勝。東京都1部リーグで優勝して、開催地・東京都の第1代表としてこの大会に臨んだ南葛SCは、前日の与野蹴魂会との試合に2-0で勝利して、この日の準々決勝に駒を進めていた。対戦相手は神奈川県代表の東邦チタニウム。1955年に創部した名門で、1980年代には日本サッカーリーグ(JSL)2部にも所属していた古豪である。

あと2つ勝てば関東リーグ昇格、という状況で、絶対に勝たなければいけないこの一戦。福西崇史の現役復帰に加え、「南葛vs東邦」という両チームの名称から来る注目度もあって、会場となった赤羽スポーツの森公園競技場には、両チームのファン・サポーター以外にも、驚くほどたくさんのサッカーファンが詰めかけた。

結果は、0-1の敗戦。前半に奪われたゴールを、相手GKを中心とした堅い守備によって、最後まで守りきられてしまった。1点が遠かった。

この年、2018年シーズンの始めから南葛SCのGMに就任していた自分としては、この日の敗戦に本当にショックを受けた。チームの選手・スタッフが帰った後も、一人、会場に残り、南葛SC vs東邦チタニウムの後に行われてたFC CASA vs品川CC横浜の試合をスタンドから眺めながら、今後の南葛SCをどうしていくかについて、考えていた。

今思えば、自分のこのシーズンの南葛SCとの関わり方は、プロではなかったと思う。監督、コーチングスタッフ、選手たち、フロントスタッフ。自分がGMとして南葛SCと関わるようになる前から、南葛SCに関わっていたメンバーたちに気を遣うばかり、クラブにとって“正しいこと”を行えていなかった。何より、自分自身の経験が不足していた。東京都1部リーグを圧倒的な成績で優勝したことも、今振り返れば、たび重なる幸運のおかげだったと思う。試合内容を考えれば、再現性のある勝ち方ではなかった。

あれから2年が経ち、南葛SCはようやく東邦チタニウムと同じカテゴリーとなった。迎えた今シーズン、久しぶりの東邦チタニウムとの対戦(5月15日/柳島スポーツ公園総合競技場)は、2度のリードを奪うも、後半アディショナルタイムに同点ゴールを決められて、2-2のドローに終わった。

そして迎える本日の試合。東邦チタニウムは首位・tonan前橋と同勝ち点(26)で並ぶ2位、南葛SCは1試合消化が少ない状況で、両チームと勝ち点4差(22)の3位。2位以上に関東1部リーグへの挑戦権が与えられる今シーズンのレギュレーションにおいて、絶対に勝たねばならない一戦となる。

あの日の悔しさから3年。一からすべてを見直し、常に試行錯誤し、クラブ全体で常に前を向いて進んできた。どのチームよりもクオリティーの高い選手たちが、質の高い練習を、他のどのクラブよりも多い練習量でこなしてきた。臆することはない。あとは選手たちが、自分たちがやるべきことをピッチ上で表現するだけだ。


南葛SCの未来につながるこの一戦を、ぜひ多くの皆さんに観ていただければと思います。応援よろしくお願いします!

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関東2部リーグ後期5節
南葛SC vs東邦チタニウム
2021年9月5日(日)17:00 kick off
ライブ配信:https://www.youtube.com/watch?v=jduBFIVgli0

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