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千と千尋の神隠しの九份で豪雨に遭遇!~初心者旅人と自由人のタイ旅行最終日~

 タイ旅行記の最後を飾る記事は、まさかの台湾。バンコクと日本の直行便なんて無数にあるのだが、福岡に帰りたかったのと、地図を見たときに台湾がちょうど真ん中にあったので、かなり調子に乗った寄り道。深夜3時に到着した飛行機を降り、仮眠を取ってからイミグレを通過。タイで少し焼けたアジア人は現地人に見られるらしく、いろんなところで現地人と間違えられ台湾語で話しかけられる。きれいな電車で桃園空港から台北駅に移動すれば、一日限りの台湾旅行のスタートだ。天気は曇り、少しじめじめした空気である。

 ピカピカの台北駅を出ると、たくさんのバイクに小規模ビル群、そして漢字漢字漢字。綺麗な駅と信号、ちゃんとした交通マナー。異国情緒というより、タイと日本を足して2で割ったような雰囲気だった。距離的にもそうだしね。あと台北には「全家」ことファミリーマートが多いのだが、入店音は日本とは違う。個人的には台湾の方がポップで好きなので、Youtube等で見つけてほしい。

 台湾観光最初の場所は、四海豆漿大王という小籠包屋さん。グルメ王国台湾は、朝飯から気合を入れないと制覇できない。雰囲気は現地の人が使うような感じで、平日の朝だが地元の人で大賑わい。小籠包は癖のないシンプルなもので、朝にはちょうどいいようなものだった。

 続いて向かったのは、国立故宮博物館。世界4大博物館のひとつで、中国の歴史を学べる書物やら陶磁器やらが68万点も収蔵されている。ちょうど大航海時代の資料の展示会もやっていたので、それも合わせて2時間弱、博物館を巡った。ちなみに博物館のアクセスはバスで一本。便利。

キングダムの時代の剣。小さめかな?
有名らしい白菜
大航海時代の地図。
ワンピースで言うところのナミが持ってるやつ

 ひととおり見て回って、再び台北駅のあたりに戻ってきたのは13時半。お昼はみんな大好きルーローハンを。友達に教えてもらった大稻埕魯肉飯という市場の中の店だが、観光客で大賑わい。テイクアウトもできる店なのだが、店の外には行列もできている。しかしスタッフの人の作業スピードで回転がものすごくいい。例えはあれだがすき屋並みのスピードで料理が到着する。料金は300円程度。味が濃ゆくておいしい。卵はオプションだがつけるべきだと思う。あっという間に完食し、まだ並んでいる次のお客さんに席を空けよう。

 お次は、タイでお土産が買えなかった(飛行機の荷物制限のため)ので、お土産探し。有名なパイナップルケーキ屋を探していくと、100mほどのとんでもない長蛇の列が。こんなのUSJとかじゃないと耐えられない私たちは、早々に断念することに。電車を松山駅で乗り継いで、瑞芳駅からは峠を走るバスに乗り、目指す先は千と千尋の神隠しのモデルと噂される九份へ。あたりはだんだん暗くなってきた。
 ちなみに台湾の鉄道は、通勤電車、ローカルな気動車や客車、日本の特急に似たものなどが入り混じる鉄道マニアとしても見ごたえのあるものだ。日本の新幹線を基に作られた高速鉄道も走っている。

駅の雰囲気も日本そっくり

 赤い提灯で有名な九份老街は、金鉱で栄えた山間の町で、ノスタルジックな日本統治時代の影響を強く受けている。台北からは1時間半ほどかかるので、ちょっと気合を入れなければいけない観光地だ。ちなみに近くにはスカイランタンで有名な十份もあるのだが、コムローイ帰りなので行かなくてもいいだろうと断念。

 満員のバスを降りると、観光客向けのお土産屋と串焼き、居酒屋がひしめき合う。細道ではたくさんの観光客が時々肩をぶつけながらすれ違っていく。

 ここではたくさんのお土産(特にパイナップルケーキ)の試食をさせてくれる。その中で一番おいしいものを購入したのだが、自家栽培自家生産の店で、とてもとても高い店だった。現金をあまり持っていないので一番小さい1300円のものを買おうとすると、店主の方が「日本円で払っていいよ!」と。しかも1000円に値下げしてくれるらしい。思えば空港から台北への電車の中でもベストルートやら乗り換えの駅やらをおっさんが丁寧に教えてくれた。愛想はタイ人ほどではないものの、優しいってのは本当なんだなあ。うれしい。

 しかしおいしいケーキを買えたのもつかの間、少しずつ雨が降り出した。しかもその雨はどんどん強くなる。千と千尋の神隠しでも雨のシーンもあったが、完璧な再現となってしまった。強い強い、本当に海ができちゃう。未知も狭く人が多いので簡単に傘は使えない。ウインドブレーカーに一眼を隠し、有名なフォトスポットで写真を撮ったら一目散にバス乗り場へ。滞在時間はたったの1時間、部室のようなにおいのバスで台北駅へととんぼ返りだ。

 夕食は台北駅併設のフードコート的なところで済ませた。牛だしのカレーラーメン。ちなみに日本の台湾ラーメンはこれとは別物の名古屋名物。こちらもなんの苦も無く食べることができた。やっぱりご飯はうまいなあ。

 ここまで1週間のドタバタ旅、最後の台北ではさすがに疲れが回り、台北中心部の観光ができなかった。追い打ちをかけるような雨の影響もあり、帰国後にインフルを食らってしまった。それでも、若いうちにしかできないような詰め詰めの旅ができたことはよかったと思う。この日の夜はイミグレ内で空港泊。桃園空港はシャワーやらサービスが素晴らしいが、クーラーが効きすぎている。インフルになったのはこのせいでもあるかもしれない。翌日早朝の便で、日本に帰る。また来たいなと思える旅だった。

タイ旅行記おしまい





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