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サガ エメラルド ダイエット

1日1食ダイエット開始のタイミングで発売。 発売当日は明け方近くまでプレイしたものの、その間おやつに着手することなく夜明けを迎えるに至った。なぜだろうか。 腹が減ったときに食べ物があれば食べてしまうものだが、では、食べ物がなければどうなるかといえば、暇になる。そのような状況で強力な空腹と戦っていると無意識に身体が動いて飲食を繰り出す事がある。 「暇だから食う」のだとすれば、食事制限型の減量を成功に導くには「食う暇をなくす」が最適解となり、SaGaには人から暇を奪う効能がある

    • あなたの脱税の物語

      「アーティストに事務をさせるな」 退職する私に向けた、上司からの言葉だ。 以来、事あるごとに私はこの言葉を思い返してきた。 そしてまた、このニュースでも。 あなたはアーティストだろうか。 あなたのまわりにアーティストはいるだろうか。 確定申告とはなにか。なぜそれをしなければならないのか。 何をやったら捕まるのか。何もしなかったから捕まったのか。 あなた自身が、あなたの身近な人が、脱税で逮捕されたりしないだろうか。 そんな不安を抱える人に、覚えておいてほしい。 アーティスト

      • 進化のゴール地点 -ビームが導く文明の終焉-

        生きることとは何か。それは古来より哲学者や科学者が探求してきた――そうでなくとも、誰もが一度は気にかけたことのある――根源的な問いである。 我々生物は、過酷な環境や、そこで生じる生存競争に勝ち残るために進化してきた。つまり、楽に生きていくことを目指して進化を重ねてきたのであり、生きることとは、前世代よりも楽に生きていけるかの試行と言える。 豊かで安定した環境の中で、その生命を終えること。それが原初の生命が目指したゴールだとしよう。過酷な環境から解放され、それ以上ないほど楽

        • 映画にまつわる思い出 with WOWOW

          小遣い要らんから、WOWOW入れてくれ。 高1の頃、そのようなことを親に申し出た。 自宅のある集落は山に電波を遮られ、民放が2局しか入らなかった。 レンタルビデオ店は自転車で40分ほどの距離にあり、1泊2日で500円。 当時のWOWOWの視聴料は3,000円/月くらいだったような覚えがあるが、検索してみたら2,300円/月(税別)。価格改定があったのか、当時も実はそれくらいだったのかはわからないが、いずれにせよインターネット普及以前の田舎のオタクにとって、映画垂れ流しのWO

        サガ エメラルド ダイエット

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        • 2本

        記事

          Update

          ある不具合を修正するためのアップデートが新たな不具合を引き起こすこともあれば、それまで正常だった部分に異常をもたらすこともある。 アップデートにはこのような性質があることをご存じの方も多いだろう。 価値観のアップデートを推奨する言説を見かけるようになって久しいが、アップデートに関する知識を持つ者であれば、それにも不具合が伴うであろうことは想像に難くない。 さほど詳しくない者であっても「価値観をアップデートしてください」と宣う当人がそこかしこで異常行動に勤しむ様を目にすれば、

          『光が死んだ夏』アニメ化

          アニメ化の報を目にしたとき真っ先に考えたことといえば、原作漫画の美しい、というか生々しい――私にとっては郷愁と幾許かの嫌悪を掻き立てる――田舎の景色がどれほどのクオリティで描かれるのか、ということだった。 しかし、不安ではなかった。この頃のアニメはどれも背景がきれいだから。 トレイラーがあったので早速観てみれば、素直にリリースが待ち遠しい出来栄え。 ただ、ひとつだけ。光の造形だけは気になった。 嫌い、というわけではない。造形そのものは好きな系統と言える。 しかし、わざわざ

          『光が死んだ夏』アニメ化

          狂わない生き物

          ずいぶん昔に観た、BBCだかナショジオだかのプテラノドンCG再現ムービーみたいなやつをたまに思い出す。 (プテラノドンじゃなかったかもしれないが、翼竜的なやつなのでとりあえずプテラノドンということにしておく。) そのムービでは老いた雄のプテラノドンを主人公に据え、彼らがどのようにして空を飛んでいたのか、何を食べ、誰に食べられていたか、彼らの生活史が当時の"最新の研究では"に基づいて描かれる。 プテラノドンはアホウドリのようにどこかの島に集団で渡って繁殖していたかもしれないと

          狂わない生き物

          nullnull

          面接の場において「あなたを部品に例えたら」の問いかけに対し求職者が自身を潤滑油であると答える、という話を目にするようになって久しいが、彼らはその後どうなったのだろうか。 まず、潤滑油は部品ではない。 乾燥重量、という言葉がある。 機械や乗り物などの、それそのものの重さのことだ。 自動車で言えば、ガソリン、冷却水、オイルなどを除いた全部品の総重量に当たる。つまり、自動車そのものは部品でできておりそれらの総重量を以て当該自動車の重量とみなし、潤滑油等は自動車に含まれないものとさ

          点。 面積はない。 『・』のように点を意味する図形を表記することはできるが、これはあくまでも面積を持った模式図に過ぎない。 線も面積を持たない。 こちらも『   』のように描画できるが、これもまた面積を持った模式図に他ならない。 例えば紙などに☆の図形を描き、それを刃物のようなものを用いて切り抜くとしよう。 その場合、☆または★の描き方がある。 Aのように「切り取り線」を描いてしまうと、それは線ではなく面になり、その線幅のどこで切るべきかわからなくなってしまう。 Bであれ

          出産コスパ

          ノーベル賞の何かで「女性の収入が少ないのは出産と育児があるから」というものがあるそうだ。 男女の賃金差が差別によるものではないとして「出産&育児」イベントを実践する限り、女性は男性よりも収入が少なくなることに変わりはない。 仮に育児を男性がすべて受け持つとしても、出産自体は代行できない。 出産を実施した女性の収入は、出産を選ばなかった同性能の女性よりも低下するという必然から逃れることはできない。 せっかく生まれてきたのだから、せめてちょっといい人生を送りたい。 そのためには

          出産コスパ

          AIのせいで粗製濫造が生じている

          などと云う向きもあるが、今日のように大勢が気軽にAIを使えるようになる以前から、人はせっせと粗製乱造に勤しんできた。 ここ十数年、お手軽計算機の普及で、webはアホが書いたりヘタクソが描いたりしたあれこれで溢れ返っている。その前のPCとWebが普及したときも似たような状況で、似たような事が言われていた。 その前の、その前の、その前も。あらゆる分野で、それまでちょっと大変だった何かが気軽にできるようになったとき、だいたい粗製濫造はセットで付いてくる。 特になにか作るでもない人

          AIのせいで粗製濫造が生じている

          氷河期の終わり

          就職氷河期。氷河期世代。 このような呼称が生まれ、浸透し、定着し、今なお社会問題としてこの国にこびりついている。 2023年現在、氷河期世代は概ね40代。温暖化による氷河の後退と呼応するように頭髪も後退していることから、これを以て氷河期世代を不幸と見る向きもあるが、本当にそうだろうか。 「氷河」と聞いて、あなたは何を思い浮かべるだろう。 この問いに対し、常人であれば「白鳥座」と応じることはない。しかし、氷河期世代にはかれら特有の応答が見られるという。これは氷河期世代とされる

          氷河期の終わり

          やってみよう

          猫と犬を用意します。 しました。 ---------------- 猫:FireFoxだと画像の左右寄せ効かないからchromeで編集。 犬:画像にキャプションが着いてこないニャー。 ---------------- ---------------- 猫:サンプルみたいに対話を書くと こういうかんじ:犬 猫:こんな調子で対談インタビュー記事にするとして、だ。 元データをどうしようか:犬 ---------------- この対話をプレーンテキストに戻す

          やってみよう

          魚の美味しい食べかた

          魚は臭い。 魚料理も必然的に臭いを伴うものだが、臭気をさほど感じさせないものもある。調理法に依存する部分も大きいとはいえ、一般的にその説明として鮮度と前処理に原因を求める傾向が強い。 しかし、鮮度、前処理、調理法を等しくしても口にした際に感じる魚臭さに差異が生じる場合がある。 なぜこのようなことが起きるのだろうか。 結論から言えば、その原因は魚の臭いにある。 魚を食べる時に魚くさいと感じる度合いは、魚のにおいに影響される。 こう書いてしまえば当たり前のことであり、既に同じ結

          魚の美味しい食べかた

          育児当事者から見る「段ボール授乳室」騒動

          ダンボール製の授乳室が世間の一部を賑わせているようだ。 それはなぜ、どのように「こわい」のか考えたとき、ある体験が呼び起こされた。 それはごく私的なことであり、本件に対する様々な人の想いの全てを説明しきれるものではないだろうが、興味があれば読んでみてほしい。 子供の頃は、毎年夏冬休みは美濃加茂にある母方の祖父母宅へ行った。 これから綴る体験は、祖父が亡くなった翌年、祖母が亡くなる前年のことだ。 その年の冬休みは、美濃加茂にスーファミを持って行った。いつもはゲーム機を持って

          育児当事者から見る「段ボール授乳室」騒動

          焼肉レモン伝説

          おそらくご存知だろう、特に焼肉の場において語られる伝説を。 「焼き網にレモンを塗りつけてから焼けば、肉がくっつかない」 だが実際やってみると、肉は網にくっつく。 筆者は中学生の時分に初めて父からこれを聞き、以来さまざまな焼肉の場で、さまざまな人々の口から「焼き網にレモン」を聞いたが、くっつかずに焼けたことは一度もなく、伝承を口にした誰もが同様の経験をしているようであった。 実際やってみればすぐさま否定されるような方法論が、長期間消えることなく広範囲に伝播しているのはなぜだろ

          焼肉レモン伝説