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複数プロダクトならではの価値を伝え、他社と差別化するコンテンツを考える方法

やっほー、みんな息してる?(©てんちむ)どうも、SmartHRでインハウスエディターをしております、がーこ(@garkotune)です。

統合型、マルチプロダクトのSaaSが増え、機能が横並びに見えてしまう場合の差別化を、コンテンツでどう実現していくか、という話をまとめてみました。

⭐この記事はこういう人におすすめ

  • 複数プロダクトの掛け合わせで他社と差別化したり、ブランディングをしていきたい

  • 複数のプロダクトが存在しているが、一緒に使う強みをどう伝えたらいいかわからない

「選ばれ続ける存在」になるために必要なのは、独自の価値

一時期Vertical SaaSが流行っていましたが、近年は機能を横に伸ばして統合型(マルチプロダクト)に向かっている会社が多い印象です。弊社も労務からスタートしましたが、現在は人事・労務の広い課題を解決するプロダクトになっています。

「選ばれ続ける存在になるために、自社の複数プロダクトを並行して利用してほしい」という企業はtoB / toC限らず多いのではと思います。しかし、複数プレイヤーが統合型に向かっていくと、パッと見の機能では横並びに見え、差別化が難しくなってくることも事実です。

ここで「似たような商品群」に埋もれず、選ばれる存在になるためには、機能と機能の掛け合わせで生まれる価値を独自の価値としてしっかりお客さまに伝えていくことが大切です。

独自の価値を生む重要なポイント

独自の価値をどう伝えていくかですが、

  • ✘ ただ並列して紹介する

  • 一緒に使うメリットを伝える

この違いを意識する必要があります。

例えばファッションECなら、Tシャツとパンツそれぞれのよさをバラバラに伝えるのではなく、「こないだ買ったパンツに、このTシャツ合わせると素敵なコーディネートになるよ」と提案されたほうが、一緒に使うメリットがわかりやすいですよね。(実際、LINEでそのようなナーチャリングをしているECサイトもあります)

BtoBもこれと同じ考え方が必要だと思っています。「AとBとCという機能があります」「Aに加えて今回新しくBがリリースされました」というコミュニケーションでは不十分であり、「AとBを組み合わせると、こういう課題解決ができる」といった提案によって、「AとB、両方必要だ」とはじめてご理解いただけるのです。

どのようにストーリーをつくるか

大事なのは、課題と機能をいかに深く結びつけていくかです。そのためには、

  • ターゲットにどのような課題があるのか

  • 機能と機能を掛け合わせたら何ができるようになるのか

これらの解像度を両軸であげていく必要があります。

例えば、今年は人的資本の開示が主要なトピックの一つですが、「2023年に義務化された項目を集計・開示する方法がわからない」という課題と、「各社さまざまな項目を開示しているのに対し、自社が何を開示すべきかを検討する方法がわからない」という課題が大きく異なるように、似たような業務・トピックにおいても、お客さまの状況は実にバラバラです。

機能に関しても「Aができること+Bができること」という理解から、「AにおけるA’というデータをBの画面で表示できるようになる」「Aの権限設定がBでも反映される」など、掛け合わせによってできることの解像度を高めることが必要です。

これらを両軸で行うことにより、「Bを利用する業務において、A’を見ながら検討することが、組織の◯◯という課題を解決しやすくなる」といった深い結び付きが生まれていきます。

ストーリーをつくるために、社内ナレッジを最大限活用する

上記のことを実現する方法はいろいろあると思いますが、私が一番おすすめするのは、「社内の情報を最大限活用する」という方法です。

機能の理解はもちろんですが、お客さまの課題の解像度をあげ、「こういう課題には、こういうストーリーを当てていくと価値が伝わるのでは」という仮説を立てるのに必要な情報は、社内にも十分あるのです。

  • ISがヒアリングできいたお客さまの課題

  • セールスが商談でプロダクトをどのように説明しているか

  • 受注時の競合排除の勝ちパターン

  • プロダクトサイドが機能開発を決定した背景

などの情報から、解像度を高めていくことが可能です。

方法としては、社内のドキュメントを読んだり、「hogeについて聞きたいです!」とSlackなどでヒアリングすれば、だいたい必要な情報は揃います。

弊社はカルチャーとして、ノウハウや各種情報について、ドキュメンテーションや説明会などを通じて共有していくことが推奨されているので、無理して探さなくても簡単に必要な情報が見つかるのがありがたいなと思っています。

社内ナレッジを活用するための工夫

「社内ナレッジを活用したい」というときに重要なのは、情報が集まる仕組みと関係値作り、これに尽きます。

とくに「複数プロダクトの価値を伝えたい」という企業はある程度規模も大きく、従業員同士の結びつきが弱くなり始めたり、「知らないことが多いな」という感覚から他部署について無関心になってしまう……みたいな課題も同時に生じているのではないでしょうか。

私自身は自主的に頑張っている部分と、会社の制度やカルチャーに助けられている部分が半分ずつあるなと感じています。

個人の話だと、私自身、ビジネス本は一切読まないんですが、社内Slackとドキュメントはめっちゃ読んでるんですね(笑)。いまはそのinputのほうが仕事に影響があると自分で理解して、その選択をしています。

会社の話だと、先程のシェアするカルチャーだったり、他部署のメンバーとの交流が捗る各種制度によって関係値が築けており、「情報を持っているキーマンがわかる」「自身が解決できる期待値の相談が自分に集まってくる」みたいなことが実現できています。

ナレッジにたどり着くこととともに、「組織をうまく使う(そして自分もうまく使われる)」ということも大切だなと感じています。


今回は、複数プロダクトの価値を伝えるコンテンツづくりのコツをまとめてみました。

この動きは今後さらに重要になってくると自身で感じているのですが、いまは感覚的になってしまっている部分が大きいので、言語化したく記事にまとめた次第です。もうちょっとうまく標準化したいし、この動きの価値を見出していきたいな〜と思っています。

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