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欲張りな本の虫


2020年は、たくさんの本に外の世界に連れ出してもらった。
外出自粛が叫ばれるなか、私はたくさんの人生を旅した(気がする)。

人に自慢できるほどにたくさん読んだわけではないけど、ここ数年で1番本を読んだかもしれない。私は同じ本を2回読むことはなかなかないけど、それでも“これは!“と思った本たちをもう一度読み直したり、気になった本・話題の作品を衝動的にネットで買ったりもした。

今までは、図書館で本を借りることがほとんどだったから、新刊や話題作を鮮度のあるうちにチェックしたことはなかった。でもやっぱり、話題作をそのタイミングで読むのって、めちゃめちゃホクホクした。「こういう感覚なのか〜!」と新しい感情にも出会えた。


幼稚な言葉だけど、「やっぱり本って最強だ。」と感じた。


2回目だって関係ない。ストーリーを知っててもボロボロ泣いた。この後ちゃんと仲直りするって分かっていても、喧嘩のシーンが嫌いでムカムカしたりもしたし、「このセリフがたまんないんだよ!!!」って(心の中で)叫びながら、ノートに書き写したりした。
勝手に主人公に自分を重ねて苦しんでみたり、共感したり、忙しい日々だった。


そうだ。
私は本が大好きだった、と思えた年だった。


小学生の頃、読書カードという、読んだ本を記録する用紙があり、ひたすらに本を読み漁り、同級生に引かれたような記憶がある。(笑)
母の中では今でも私は“本が大好きな子ども”でいるらしい。「本を読む子に育って欲しかったのよ。」と嬉しそうに言っていたから。

コロナ禍、外出できないことが最初は苦だった。買い物が大好きな私は、ネットショッピングしかできないことに酷く動揺して慌てた(今では気軽にポチッとお買い物をしてしまう困った大人になった。案外適応できたみたい)。
でも、外出できないのは私の身体だけであって、
心は自由に外へ散歩に出ていけることを知った。


そんな時間をたくさん過ごして、ただの「本を読むのが好き」な私からモクモクと生まれてしまった思いがある。

私も文章を書きたい、誰かに届くお話を書きたい、そんな図々しい思いだ。
何不自由のない、いつもの世界ならこんなこと思わなかったのかな。

私の色で私の世界を書こう。
この世界の誰かに、柔らかい毛布を届けられるような文を書こう。
挫けた時に思い出してもらえるようなアツい思いを書こう。
愛される未来を書こう。


図々しい私の抱負。
今年は、文章の書ける本の虫になりたい。

下手くそでもいい。なにか書きたい。なにかを残したい。

少し欲張った2021年の始まり。
口先だけにならないように、ここに残すんだ〜。


#note書き初め