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【悪役】帰ってきた素晴らしき悪役列伝第1回 「飯匙倩」

漫画「闇金ウシジマくん」に登場。

暴力団「藪蛇組」の二次団体の構成員で、凶悪な性格をした覚せい剤の売人。

表向きは面倒見がよく年下の男をかわいがる兄貴分をふかしているが、金について非常にがめつく強欲で下品な性格。さらにヤクザらしく自分のメンツとプライドのためならなんだってする冷酷な男である。

また非常に暴力的で、自分の協力者であった詐欺師のGO10を拷問の末惨殺していたり命令を聞かない舎弟を平気で拷問する、別の組の関係者だったら女は犯す、挙句の果てはウシジマのケツ持ちである熊倉を拉致監禁して拷問したりホモレイプするなど残酷な性格をしている。

好戦的な性格をしており、ウシジマに喧嘩を売ったのもしょせんはただの言いがかりで、それどころかウシジマのケツ持ちをしていた滑皮相手に喧嘩を売るなどかなりヤクザらしいヤクザ。

覚せい剤ビジネスだけでなく、野望のある若者に融資をして分け前をピンハネしようとしたり経済ヤクザのようなことをしている意外と器用な男。

すっかり飲食店のみかじめ料が取れなくなった今では彼のような経済感覚が抜群の構成員は出世しやすいのではないか、と思う。

(実際に東京の下北沢や池袋では九州や神戸の暴力団が出資金をうたい多くのアパレルショップの店員から金をまきあげていたらしい)

「楽園くん編」で主人公だった中田に「出店」という甘い蜜をすわせながらも、覚せい剤の売人としていいように利用していた。

だが、そんなかわいがっていた中田と金の事でもめてしまい彼を監禁して、嬉々としながら拷問していたところにウシジマと遭遇する。

襲い掛かるが返り討ちにあってしまい、その際に「俺がだれかわかっているな」と憎まれ口をたたきながら一時退散した。

これで終わったと思いきや、出所してからは大物ヤクザとしての拍がついたのか落ち着いた言動をするようになった。

だが、ウシジマに殴られたことでメンツがつぶれてしまい古参の舎弟からは「だらしがない」と陰口をたたかれていた。

そういった目で見られているのは本人も気が付いており、舎弟たちや同じくウシジマに恨みを持つマサルを引き連れウシジマを囲い襲おうとする。

そして、ウシジマの部下だった加納やケツ持ちの熊倉をそろって監禁して拷問したり、ウシジマどころか猪背組そのものに喧嘩を売り初め抗争を起こしてしまう。

それまで捕食者・支配者として描かれていたウシジマが狙われ、かなりヒイヒイいわせて絶体絶命の淵においたった最初の人間でもある。

平気で他人を傷つけることができるが、ウシジマにはてんでかなわなかったのをみると腕一本より金勘定のほうが得意だったのかもしれない。

また独自の組である飯匙倩組を持っており、古参の舎弟からは陰口をたたかれるせいか扱いが冷たいが、自分を尊敬している獏木や最上には甘かったり失敗を咎めず激励するなどかなり優しいそぶりをみせている。

若いころ、地元でかなり有名なチンピラがいて彼に悩まされていたがそのチンピラを刺殺しヤクザ世界の仲間入りをはたしたとされている。

舎弟に関西弁をしゃべる人間がいたり、滑皮に喧嘩を売るときに「腕でこんかい!」と関西弁であおることから彼の組織は関西出身のヤクザなのかもしれない。

その後、ウシジマ・猪背組と含めて激しい抗争を開始するが・・・ウシジマの罠にかかってしまい舎弟ともども焼死した。

これ以降、それまで半グレとして生きていたウシジマたちだったが一気に血なまぐさい殺し合いの世界に引きずり込まれてしまうのだった。

その後殺されてしまったので、作品世界に出てこなくなるが・・・過去編に出てきた際にはウシジマの上司だった獅子谷兄に対して覚せい剤を売りながら、目上の人間として獅子谷に文句をいっていた。

それまで凶悪だった獅子谷が一瞬で臆病な存在になってしまうほどの威圧感をみせているあたり、若いころからかなり危険な暴力団だったのだろう。

獅子谷も獅子谷で耳を切り取ったり凶悪な存在だが、そんな彼が濃縮するほどこの飯匙倩という男は恐ろしいのだ。

こうしてみれば、年下でしかも敬意はまるでなく、ろくな組織に入らず悪さをしているウシジマに対して恨みを抱いても仕方ないだろう。

ウシジマに対する飯匙倩の怒りはある意味では正論といってもいいんじゃないか。

作品世界を一新させた珍しい悪役で、美化されたり典型的斬られ役で終わりがちな漫画世界のヤクザキャラの中で珍しく凶悪のまま突き抜けたキャラクターだといえる。


陰湿性:S  (拉致監禁拷問は平気である)

頭脳:A  (複数のビジネスを持っている)

強さ:B (ウシジマに殴られて鼻血を出していた)

主張:S (メンツが一番)

人望:B (古参の舎弟からは文句を言われている)

権力:B (所詮、構成員数数名程度の暴力団の組長)


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