「ゴジラ -1.0(マイナスワン)」をみてきました
※本記事はネタバレを多くふくんでおります、未見の方につきましてはご注意くださいませ。※
2023年日本映画最大の話題作といってもいい「ゴジラ-1.0」ことマイゴジを観に行ってまいりました。
まあ、本作…想像以上に面白かったです。
当初は山崎貴だろ?と思ってましたが、山崎さんを舐めておりました…。
めっちゃ面白かったです。
総合的に言うと、過去作へのオマージュがハンパない上に、それを凌駕する形で現代日本映画のCG技術をふんだんに使い、尚且つアップデートしたゴジラは取っても迫力がありました。
ンのだが…同様に悪かったところもかなり目立つのだな。
そんなわけで本作のレビューにさっそく入ってみたい。
よかったところ
では本作のよかったところ、これは「シン・ゴジラ」をはるかに凌駕した圧倒的なCGにあるだろう。
これはモンスターバースで散々言ってきたところだが、ハリウッドのゴジラはまず薄暗いところで戦ってばかりだ。
これはCGの粗をごまかすためなのだろうが、これは正直きついものがあった。
ところが、本作…なんと明るい場所でゴジラが暴れまわる。
そしてその破壊描写もかなり圧巻で、本気でゴジラが人を殺しにかかっているのだ。
これは、日本映画業界最強CG集団「白組」が大きな貢献をしているだろう。
そして、実は山崎貴といえばアトラクションの映像などでゴジラを制作していた過去がある、こういった経歴が本作を日本映画史上最大級の怪獣映画として「ゴジラ」を蘇らせることに成功したわけだ。
また、「初代ゴジラ」「大怪獣総攻撃」「ガメラ3」といった過去の怪獣映画作品へのオマージュも楽しい。
特に最後の場面に出てくる「ゴジラの心臓」は完全に「大怪獣総攻撃」でしょ?
ちなみに本作のゴジラは完全に人を狙いなんだったら噛みついて食い殺すぐらいのことまでやってのける。
この荒々しいまさに現代によみがえった恐竜のような暴れっぷりはみていて実に爽快であった。
この点は「シン・ゴジラ」はもちろんモンスターバース作品で不満があった俺を満足させるものだった。
あと「シン・ゴジラ」と比較すると、世界観が1954年版と変わらないためか伊福部テーマもマッチしている。
「シン・ゴジラ」の時は伊福部テーマが想像以上にミスマッチで、浮いていたが、本作はうまく機能している。
そうそういっておくが、ちなみに本作は戦後間もない時期を舞台にしている。
なので、1954年の初代と比べてもまだ日本が戦後復興できていない時期にゴジラがきてしまうのだ。
そんな状況にゴジラなのだから、泣きっ面にハチといえるだろう。
まあ、結論をいうと、本作は完全に「シン・ゴジラ」の上位互換作品と言っても過言ではないだろう。
はっきりいって、庵野秀明は完全にゴジラにおいても過去の人となった。
庵野君、やっぱもうエヴァするしかないんじゃないかな?
という嫌味は置いておいて…。
あとついでにゴジラvs戦艦の海戦シーン、ここは燃えましたね!!!
しかもゴジラと海戦を行うシーンがまんま東宝大プールみたいになっているのもたまらん。
これは軍オタの人みておいて、損はないですよ!!!
まあ、本作はぶっちゃけ映像面で言えば、ハリウッド版ゴジラと比べても見栄えが劣るということはない映画になっているだろう。
ダメだったところ
と、上では大絶賛したが…本作にはどーしようもないダメなところがある。
これは、人間ドラマやシナリオのチープさ、そして演技のへぼさだ。
主人公扮する特攻部隊の隊員だが、なんと特攻を拒絶し、逃げ帰ってきたというとんでもないチキン野郎なのだ。
正直この主人公、むっちゃ嫌いなキャラであった。
しかも俳優が神木隆之介なのだ。
神木隆之介、ぶっちゃけ個人的には演技が臭過ぎて嫌いなのだが、本作はこの神木が堂々と出てきやがる。
そしていつもの「うわあああああああああああ」という泣き叫び演技をやってのけるのだ…OH、FUCK。
ついでにいうと、主人公以外のキャラも山のように出てくるがどれもTVドラマの時と変わらない省エネ演技をみせてくれる。
そのレベルはぶっちゃけ「三丁目の夕日」と大差ないレベルなんだ。
怪獣映画は怪獣だけいればいいだろとおマヌケなことをほざきちらすうつけはいるだろうが、そんなことはない。
そもそも「初代ゴジラ」からして黒澤明の映画に出ていた志村喬がでていたのだ。
志村さんといえば「生きる」ですよ!「七人の侍」ですよ!
渡辺謙なんてレベルじゃないんです!
まあ、役者の演技がヘボいのは許そう。
のだが…問題はヒロインである。
ヒロインを演じた女優さんは頑張っていたと思いますよ。
思うんですが…その、実は銀座で就職したことをきっかけに銀座に行っている最中にゴジラに襲撃されてしまうのだ。
この時、主人公の目の前でゴジラにぶっとばされて死んだと思っていたら…何と後半で生きていたことが判明する。
あのなあ‥山崎君。ここ、笑ってええのか?
しかもあれだけ放射能があるのに、なんとヒロインは髪の毛も生えそろい火傷も大して負ってないのだ…。
いやー女優の事務所から怒られるのか知らんけど、そこはもうちょっとあるだろ!おい!
まとめ
まあ、そんなわけで…本作をまとめると、映像は素晴らしい!反面人間ドラマのヘボさはどうしようもないという感想になるだろう。
しかしながら、2010年代以降に製作されたゴジラ映画の中で個人的には本作が一番面白かった。
というわけで、本作の点数は
80/100点
まあ、ゴジラ映画の中では屈指の良作だと思います。
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