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#29 アメリカ出張 まとめ

1月6日~15日の期間で、アメリカ シアトルとアリゾナにあるDriveline Baseball という施設に、所属選手のトレーニング視察という形で行ってきました。

滞在中にでも現地で得た収穫や考えをまとめようと思いましたが、あっという間に出張が終わり、春季キャンプ諸々で全く文字にできていませんでした。

2ヶ月以上経ってしまいましたが、もう一度文字にして自分の考えをまとめます。

改めて

Driveline Baseballは日本のメディアに取り上げられる『プライオボール』『重いボール』を投げる事が注目されがちですが、それはほんの一部です。

契約した選手は最低でも以下の段階を踏みます。
1. 動作解析
2. 投球解析
3. 体力測定
4. 身体機能評価
5. 上記の結果をアナリスト、投手又は打撃コーチ、パフォーマンストレーナーでミーティング
6. 選手を含めたミーティングで目標確認
7. 定められた目標へ向けて、トレーニング、ドリル(プライボールなど)、ブルペン、ピッチデザインなどがプログラミングされる

その中でプライオボールだけを真似てもパフォーマンス向上効果はあまり見込めないのではないかと思います。基本的なドリルはありますが、ドリルも選手の課題に沿って組まれますし、投手コーチによるアレンジもあります。むしろ意図も理解せず行うと怪我のリスクさえあります。

改めて素人が見よう見まねで行うのは危険です。行う際には専門家の指示を仰ぐ事を推奨します。

データ・技術指導・トレーニングの融合

一番印象的だったのが『スタッフ全員の共通認識レベルが非常に高い事』です。

在籍するアナリスト、技術コーチがCSCSというストレングス&コンディショニングの認定資格を保持していたり、パフォーマンスコーチも野球専門データ用語の理解が深かったです。

他分野のスタッフに専門用語が伝わることでコミュニケーションも簡易になりますし、物事が円滑に進んでる印象でした。

専門分野だけにとどまらず、他分野の知識を高めることで、スタッフ全体として高いレベルのサービスを提供できていた事は本当に衝撃でした。

施設

事前に写真や資料などで下調べはしていましたが、機器の種類と数に驚きました。野球パフォーマンス関連の測定機器、社内で開発された独自の練習道具などで溢れていました。

トレーニング部門に関しては非常にシンプルでした。 
大人数に対応可能なフリーウェイト、フリースペース、そして体力測定機器。

大きな倉庫の様な建物があれば日本でも再現できるかもしれませんね。


今後

短期的には視察で学んだ知識を共有し、活用して選手のフィジカル・パフォーマンス向上の手助けに。

長期的に日本の野球界でもデータや分析が主の時代が来るでしょうから、(すでになっている?)時代に適応できる頭を鍛えないといけないですね。

専門外だから関係ないではなく、自分の分野を進化させつつ、多方面での見解を広げていく事で次の5年、10年後に差が出るのではないでしょうか。





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