料理は五感を使って感じて、考えるのも大事。

画像1 料理の修業中というのは「見て覚えろ」「自分で考えろ」と言われて、なかなか手取り足取り丁寧に意味からやり方から何が間違っててどうすれば解決するかなんて全然教えてくれない。場合によっては効率が悪い、優しくない、パワハラ、なんて考えてしまう。でも、最初から答えばかり教えてもらっていたら、考える努力をしなくなっちゃう。ただ目の前の作業をひたむきにやること、料理の成り立ちを親方のやり方や背中を見ながら体得していくこと、味見の仕方、味の立体構造を感じ取る舌を自分で育てていくこと。禅語の本を読んでいて、腑に落ちた
画像2 例えば、包丁で皮をむくということは、ピーラーがあるのになんでとも思うし、時間もかかるし、どうせカットしてしまうのに、とも思うけど、包丁が馴染むように、不細工な仕上がりで時間かかってもあえて包丁を使う練習のために、包丁で皮をむく、かつらむきをする、などの作業をやっていた、というかやらせてもらっていたのだろうと、今ならわかる。そのうち、野菜も物や季節で全然状態が違うことがわかる。地味な作業にも料理に大切なことはたくさん潜んでいる。余談だけど、最近の野菜は香りが薄いなぁ、と思うことがある。

おいでくださりありがとうございます。 不器用な料理人、たぬき女将が季節の食材、料理、方言にまつわるよもやま話を綴っています。おまけレシピもありますよ。