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「ビンボーくさい」の意味。

関西ではよく「ビンボーくさい」と言う単語がよく使われる。
これは「貧乏」の言葉が意味する経済状況を示すものではなく、思考や雰囲気、センス、広くは生き方そのものなどを指す場合が多い。

例を出してみよう。
バブルを謳歌した世代の部長が新入社員3人をなごませるために食事に誘った。
みな社会人なりたてホヤホヤの22才。
部長が「お店は予約したからね」と行ってみると、大学生ご用達のような大衆居酒屋だった。飲み放題込みの2500円だったらしい。
食事と飲み放題での金額なので、これはかなり破格の価格設定ではある。
そこで、新入社員は部長の自慢と説教がメインのサラリーマンヒストリーを2時間聞かされた。
ようやく終宴となり、会計時に部長が言った。                     
「タダというのも気を遣うと思うから、みんな一人1000円でいいよ」

もはや何も言うまい。
ここで、その部長だって年収は多くてもお小遣い制で日々使えるお金が少なかったのかもしれないよ、というフォローを入れたくなる人は要注意。
あなたの脳は「ビンボーくさい」マインドに侵されている。

またこんな人もいた。
ある先輩の異動が決まり、送別会を開催することになった。
送別会当日は、先輩の異動先になる部署の後輩がたまたま関西に出張していた日だったこともあり、せっかくのタイミングということでその後輩にも送別会参加の声がかかった。
後輩は、新幹線の時間がありますので~と「社内の宴会には基本的には不参加」といういつものルールを徹底していたから、その日も仕事が終わると早々と会社を去っていった。
そして、みなで会場のお店に着くと、その後輩がすでに席に座っていた。

「いや~、せっかく関西にいるのだから部長に出席しろと言われまして」

参加費の集金はすでに終わっていたのだが、慌ててお店にも追加一名と話をつけてその後輩にも参加費を求めたところ。

「来る予定じゃなかったんで、半額でいいですかねー」

この方は関東の港町で人気な都市に一戸建てを買い、たった数年で完済したというツワモノだ。

お金の使い方は生き方にも通じる。

自分にしかベクトルが向いていない人は「ビンボーくさくて」ついていかれへんよね。

温かいお気持ち、ありがとうございます。 そんな優しい貴方の1日はきっと素敵なものになるでしょう。