作品コンセプトは必要か?

若きアーティストの皆さまは

「この作品のコンセプトは何?」

「これは何のためにつくったの?」

等と聞かれた経験は多くあると思います。


または「コンセプトもない作品は作品ではない」

とか「作品はコンセプトが重要だ」

などと理由も分からずに頭ごなしに言われた経験もあるのではないのでしょうか。

「何か難しくて社会的な事を言ったほうがいいのだろうか・・・」
「自分の心の内側にあるものを自由に描いてるだけなのに・・・」

などとモヤモヤし、コンセプトを話すことが苦手なアーティストも多いと思います。

今回はこの「作品コンセプト」とは何なのかを解説します。

例の如くですが私は、アーティストとは「研究者」であり科学者と同等の存在なのだと考えております。詳しくは以下より。

アーティストとは何者か?

これに当てはめた上で「作品コンセプト」とは何かを説明すると、決して難しい理由ではない事に気付けるはずです。


ずばり「コンセプト」とは「研究テーマ」です。

つまり「あなたは何の研究をしているのですか?」という問いに対するその答えなのです。

例えば「私は科学者で研究者です。」と言う人に「何の研究をしているのですか?」と聞くのは至極全うな流れです。
この問いに対し「分かりません」と答える人はいませんね。

これには難しい言葉や事象を持ち出さなくてもただ素直に答えたら良いだけなのです。例えば日常生活の中の些細な出来事にふと「何でだろうか?」と疑問を感じたから、でも良いのです。
かのアイザック・ニュートンはリンゴが落ちる様から万有引力という世紀の大発見をしました。
日常の何気ない出来事の中から偉大な研究テーマを引き当てるという事は大いにありうる事なのです。

「コンセプト」という言葉に惑わされずに、自分は何を研究しようとしているのかを、決して難しい言葉ではなく些細な事であったとしても、それを素直に説明すれば良いのです。

自分は何を研究・追及しようとしているのか?

改めて自身と向き合い確認してみてください。どんな些細なことでも必ずあなたの「コンセプト」が見えてくるはずです。


大阪の現代アートギャラリー「gekilin.」オーナー https://www.gekilin.com/