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シャボン玉と界面活性剤

水に石鹸や洗剤などの界面活性剤を入れるとシャボン玉を作る事が出来ます。
なぜでしょうか。

界面活性剤の多くは疎水性と親水性の部分に分かれていて、棒状になっています。
界面活性剤は親水性部位を水分子の方に向けるため、
シャボン玉は下の絵のように、水を界面活性剤の膜で包んだような構造になっているんです。

水のほうに親水性部位を、空気のほうに疎水性部位を向けています。

石鹸などの界面活性剤が油汚れを落とすのは、疎水性部位が油汚れを取り囲み、水に浮かせるためです。親水性部位は外側を向いているので、油が水の中に混ざるんですね。このように界面活性剤が集まって作る粒子をミセルと呼びます。

水と油のように混ざらない液体が混ざり合うことを乳化(エマルション)と言います。ドレッシングやマヨネーズは乳化しています。ドレッシングは放置すると分離しますが、振り混ぜると乳化して均一になりますね。


・・・ここからは、割れ難いシャボン玉の作り方をご紹介します。
シャボン玉は障害物にぶつからなくても、水の蒸発などで勝手に弾けてしまいます。
ということで、液体に粘性を与えて蒸発を防ぎ、丈夫なシャボン玉にしましょう。

使うのはスライムやスーパーボール作りで使った洗濯糊 (PVAを使用したもの)です(https://note.mu/geltech/n/nefec5755832e)。
今回は、台所用液体洗剤5ml、洗濯糊30ml、水道水40mlを混ぜてシャボン液を作りました。
洗剤(界面活性剤):洗濯糊:水=1 : 6 : 8 です。
*液体洗剤は界面活性剤を30%以上含むものが好ましいです。

勢いよくまぜると泡だらけになってしまうので、ゆっくり混ぜてください。

シャボン玉用のストローが無ければ、コンビニなどのストローの先端に切り込みを入れて開き、さらに吹き込み口から3cmくらいのところに穴を開けて作って下さい(吸い込み防止です)。

もしくは、針金などで輪を作り、シャボン液につけた輪を吹くのもありですね。

割れ難いので大きなシャボン玉を作り易くなりました。手の平よりも大きなシャボン玉です。

・・・ただ、洗濯糊が入っているので、室内でやると至る所がベトベトになります。僕はうっかり室内でやってしまいましたが、外でやることをお勧めします。室内なら風呂場がいいかもしれません。

洗濯糊や水の量を上手く調節すれば、もっと割れ難いシャボン玉を作れるかもしれません。



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