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アメーバの生態

とてもシンプルな生き物、アメーバ。
細胞核を持つ真核生物の一種で、単細胞の生物です。
アメーバは鞭毛や繊毛を持ちません。
仮足(かそく)という、細胞を伸ばしたもので動きます。
複数の仮足を持つ種と、一つだけ仮足を持つ種が存在します。

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スジアメーバ:仮足は一つ(Wikipedia)

形は決まっておらず、流動しながら移動します。
具体的には、原形質流動によるものと考えられています。

この動画のオオアメーバは、仮足を複数持っていますね。
よくイメージされるアメーバはこのタイプです。

アメーバを見ると、ハイドロゲルがそのまま生き物になったような印象を受けます。
動く様子は、ゲルと言うより流動性のあるゾルですね。

アメーバのサイズは数十マイクロメートルのため、肉眼では見えません。
と言っても、倍率の低い顕微鏡で簡単に見ることができます。
ちなみに、1mmを超える大型のアメーバも存在します。
そのくらいだと肉眼で見えますね。

動物に寄生するタイプと、微生物を捕食するタイプが存在します。
寄生と言っても、宿主に害をなすものは稀です。
また、アメーバには口がありません
捕食対象を包み、取り込むんです
微生物が取り込まれた部分は食胞と呼ばれ、その中で消化されます。
そして、養分は膜を通して吸収するそうです。
これは驚きですね。

そして、アメーバの寿命は無限と言われています。
分裂を繰り返し、長い時間生き続けます。
もちろん、捕食されたり、生息環境に大きな変化があったりすると死滅します。
ただ、乾燥しても元に戻るそうなので、かなりしぶとい(?)生物ですね。

単純かつ自在に変形できる特徴が、生態に大きく影響しているんですね。

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