化粧品の化学

化学技術の宝庫。
そう言っても過言ではないくらい、様々な化学の先端技術や物質が化粧品には使われています。

1990年代半ばまで、化粧は厚ぼったく、一目見ただけで「化粧をしている」と分かるものでした。
しかし、ナノ粒子とその分散技術の登場によって一変します。
ナチュラルメイクの誕生です。

肌に塗布した化粧品が膜となり、その中に含まれた微粒子(酸化チタン、酸化鉄)がシミなどを隠しながら光を散乱させ

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移動するリングがもたらす新機能、スライドリング・マテリアル

ゲルは高分子の鎖を橋掛けし、三次元ネットワークを作っています
この橋掛け部分が自在に動いたらどうなるのでしょうか?
近年、この橋掛け部位(架橋点)が動く高分子が開発されました。
スライドリングマテリアルといいます。
それをゲルに応用したものがスライドリング・ゲル(環動ゲル)です。
スライドリング・ゲルは、架橋点が輪っか(リング)になっています。通常、ゲルに力を加えると、分子鎖の短い部分から切れてい

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温度応答性ゲルを使った除湿システム

昨年の記事ですが、温度応答性ゲルを除湿に応用する研究成果が発表されています。
関西大学の宮田研究室とシャープの共同研究によるものです。

使われているのは、32℃を境に親水性・疎水性が変化するN-イソプロピルアクリルアミドゲルです。

32℃未満で親水性となって吸水し、32℃以上で疎水性となって水を排出する特徴を除湿に利用しようという研究です。
しかし、乾燥状態のゲルはあまり吸湿しません。
そのた

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Kindleで「蒟蒻の歴史と化学」リリースしました。

Kindle Unlimitedでも読むことが出来ます。
note版(公開終了)から少し加筆修正しましたが、同じ内容です。

最初はnoteで出し、ゲル化の仕組みが分かった後にKindle版も出す予定でした。併売するつもりだったんですが、知人からUnlimitedに登録した方が良いというアドバイスを受け、Kindleのみに変更しました(この場合、Kindle独占販売になります)。

今後、図の微調

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スライムの中身とはぐれメタル

今日発表されたスマホゲーム「ドラゴンクエストウォーク」
ゲームのプロモーションムービーを見ると、スライムやキングスライムが道路やビルを駆け回っています。

一体、中身はなんだろうかと、つい考えてしまいました。水を含んでいるように見えるけど、粘性の有るオイルの方が合理的に思える...。
いや、そもそも液体を含んだゲルなんだから、どちらでも良いんじゃないのか?
最近はPVを見てもゲームをしていても、そ

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こんにゃく屋さんが質問募集

マルフク食品さんが、Twitterで「♯こんにゃく屋だけどなにか質問ある?」キャンペーンをやっています。
で、寄せられた質問を見てみると...

なんと、僕でも答えられる質問が多いではないですか。
質問にはマルフク食品さんがちゃんと答えてくれるでしょう。
ですが、質問みてると回答したくなってきたので、ここでこっそり答えてみますw

「黒いツブツブはなに?」
→ひじき(もしくは類似の海藻)ですね。

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今日はこんにゃくの日

5月29日=こん5にゃ2く9
語呂合わせですね。
5月はこんにゃくの種芋を植える時期というのも理由です。

Twitterもこんにゃくで盛りがっています(たぶん...)

ちびまる子ちゃんに蒟蒻芋が登場したこともあるのか!

美味しそう。

ところで、こんにゃくの花言葉をご存じでしょうか?

「柔軟」です。

分かり易いですねw

こんにゃくの花はビックリするくらいグロテスクですが、
その仲間には

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スライムの研究とドラクエ

33年前の今日(5/27)、ドラゴンクエストが発売されました。
愛嬌のあるスライムと、オープニングで流れるドラゴンクエストマーチは、
ゲームをプレイした事がない人でも分かるんじゃないでしょうか。

もしもドラクエが無かったら、僕は違う人生を歩んでいたかもしれません。
というのも、研究の方向性がスライムの影響を受けているんです。

シンプルなのに不思議な魅力を持つスライム。
スライムは一体何で出来て

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1章無料公開しています

*公開期間は終了致しました。

有料記事の「蒟蒻の歴史と化学」
月曜まで1章を無料公開いたします。
お時間あれば、是非!

また、判明したゲル化機構について、詳細な解説を追加しました。
購入して頂いた方には通知いたしましたので、見て頂けれると幸いです。
結構複雑なので分かり難いかもしれませんが、図と写真を見て感覚的にでもわかって頂けると嬉しいです。

解説を書いていて思ったのは、やはり蒟蒻のゲル化

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蒟蒻のゲル化について

なぜ、蒟蒻はゲルになるのか?
従来説も含めて仮説が二転三転し、迷宮入りかと思ったこともありました。
いくつもの要因が絡み合っていて、実験結果を見るたびに首を傾げていました。
3年間の検証により、以下のようなことが分かりました。

グルコマンナンのアセチル基が突起となり、グルコマンナン分子の凝集を妨げていた。凝固剤でアルカリ性にすることでアセチル基が取れ、グルコマンナン分子が凝集して絡み合い、ゲル化

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