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スマートポリマーとは?

温度変化やpH変化によって形や色の変わる高分子。
それがスマートポリマーです(ポリマー = 高分子)。

スマートポリマーで代表的なものは形状記憶ポリマーですね。
どんなものなのか、以下のNIMS(物質材料研究機構)の動画をご覧ください。

ラストの仕掛けが良いですねw

こんな風に、力をかけて変形させた高分子が、加熱することで内部の結晶状態や構造の変化によって元の形に戻ります。

実は、結構いろんなものに応用されています。
歯ブラシ、スプーン、人工毛髪、熱収縮フィルム、収縮チューブ、歯列矯正ワイヤー、医療用カテーテル、ギプス、下着(ワイヤー部分)、眼鏡、締結部品、玩具にも使われています。
ここに挙げたのはほんの一例です。
熱収縮フィルムは、ペットボトルなどのパッケージに使われています。
容器に筒状のフィルムを通し、ドライヤーなどで加熱するとフィルムが収縮し、容器にピッタリとくっつきます。
複雑な形のペットボトルでも、フィルムが綺麗に隙間なく密着しているのは、温度で変化するスマートポリマーによるものなんです。

ところで、このnoteで何度かご紹介している温度応答性ゲル。
これもスマートポリマーと言えなくはないんですが、
どちらかと言うと、スマートゲルもしくは刺激応答性ゲルですね。
ゲルは水などの溶媒を含んだ高分子の網目構造体です。
溶媒を含まない硬い高分子とは別の材料になるんです。

そういえば、昨年行われたNIMSのWEB一般公開。
今も動画を見ることが出来るので、もし興味がありましたら以下の記事からご覧ください。
NIMS(国立研究開発法人 物質・材料研究機構 )は多くの研究機関が集まる茨城県つくば市にあります。
様々な物資や材料を扱う優れた研究機関で、物材機構とも呼ばれます。
海外の研究者も数多く在籍しています。
何度か訪問したことがある上、よく学会や展示会で研究発表しているのを見るので、個人的になじみ深い研究機関です。


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