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1084_マレーシア⑤

以前、タイに訪れたことがある。はじめて来た東南アジアだったのもあるが、タイの情報量の圧にやられてしまったのか、最終日はぐったりと疲れ切ってしまったのを覚えている。

だが、総じてマレーシア滞在中はホスピタリティやサービスも良いし、あまりストレスが少なく、リラックスできていたように思える。

何が違うのか、というと、マレーシア人がタイ人よりも真面目で信用のできる人柄であるからのではないかと思えてしまう。

タイはタイ民族が人口の85%を超えており、マレー系、中華系、インド系の3つの民族が入り乱れるマレーシアに比べると、単一民族国家としての特性の度合いが高いように思われる。

だが、タイ人はマレーシア人より相対的により楽天的で大らかな性格である分、適当で場当たり的なように思える。

そして、仏教国であるという側面もあり、イスラム教的世界観よりも受容的なように思える。その分、ルールを守ろうという規範性が欠けるのかもしれない。

タイ人はシンハービールなど、酒をたくさん飲むのに対し、マレーシアでは基本的にイスラム系のオーナーのお店ではお酒は売っていない。

中華系のお店に行くか、外に飲みに行くしかない。そして、マレーシアの酒税は世界でも相当に高い。お酒で羽目を外すことも少ないのだろう。

だが、そうやって両国を比較してみると、逆に日本の異質性が特に際立ってしまうことに気付いた。

日本の国教は神道かつ仏教国。単一民族国家の面が強く画一的なためか、真面目でルールを守り、周りと調和する国民性である。そして、お酒を路上で飲んでも良いという世界でも稀に見る国であった。

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