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拝啓、アルフォート様

アルフォート様へ

最初お目にかかったとき
ビスケットとチョコレートがただ貼り付いただけのなんとも芸が無い菓子だと見下しておりました。

こんなの買うんだったらロッテパイの実とか、森永ビスケットや、普通のチョコレートを買えばと、鼻で笑っていたものでした。

それから長い年月が経ち、先日立ち寄ったコメダ珈琲で手に取った月刊誌「ダ・ヴィンチ」9月号をパラッとめくったところ、イラストレーター益田ミリ氏連載の漫画で、アルフォートを題材にした作品に目が留まりました。

チョコレートに彫られた帆船のレリーフ

アルフォートは造語で、「夢、希望」のイメージが込められているとHPで拝見しました。

ふと、20代を振り返ると、自身の夢や希望など無いなら、流されるが如く惰性で生きればいいと中途半端に考えておりました。

ちなみに、私が大学を卒業する頃、いわゆる「就職氷河期」で、希望の職に就けることが難しい時期でありました。

しかし、希望や夢が無くても、見つからないなりに夢中になれることを見つけ、丁寧に仕事に向き合えば、今の自分は少しはマシになってたのではと、反省の気持ちが込み上げて来るのです。

しかしながら、こればかりは歳を経て内省を幾度と重ねなければわからないものでしょう。

30年近くも店頭に陳列されている背景には、コツコツと継続しつつ、各々のカラーを出していったからこそと、私なりに解釈しております。

そういうわたしは、
最近様々な種類のアルフォートを買い、コーヒーのお供として、週末ほのぼのとしたひとときを過ごさせていただいております。
シンプルだけど一口で二度美味しいのです。

御社のダイジェスティブビスケットをいただくこともあります。

改めてあのときの非礼
深く、ふかくお詫び申し上げます。


【後記】
ところで、ブルボンは米どころ新潟県の企業なんですね。
子供の頃「羽衣あられ」をよく楽しんでいましたが、あぁ、なるほどと。

あれ、食べだしたら止まらないのです。

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