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賃貸物件の初期費用の交渉をして、値下げしてもらった話

今回、賃貸物件の初期費用について、交渉したところけっこうな値下げをしてもらえた。次回も使える内容だと思うので記録しておく。

前置き

・初期費用の交渉は、悪質なクレーム行為ではない。不当に盛られた料金を適正な金額におさえるために必要な交渉。
・契約自由の原則があるから、交渉をしてみたけど「じゃあ契約できません」と言われる可能性はもちろんある。確実に値下げできるのは仲介手数料くらいで、あとは仲介会社や大家さんのスタンスによるよう。
・今回たまたま悪質な不動産仲介会社に当たったわけではなく、業界全体にぼったくり傾向の体質がある模様。

経緯

今回、転職に伴い部屋探しの必要が出てきた。良い部屋が見つかってさあ申込みというタイミングで、数十万という高額な初期費用を提示された。いったん持ち帰ってよく調べたら、不要な料金がかなりあると分かったので交渉した。具体的に書いていく。

交渉して値下げされた料金

・仲介手数料

物件を所有している大家さんと、部屋を借りるユーザの間に立って物件の紹介や管理をしているのが不動産仲介会社。よく駅前にあるやつ。仲介手数料は、この仲介会社の取り分になる。

こちらが何も言わないと「仲介手数料は家賃の1ヶ月分」などとしれっと請求してくる。ひどい会社だと2ヶ月分要求してくる。が、この仲介手数料は、借り主(=入居者、自分)の同意がない限り、0.5ヶ月分を超えては取っていけない旨が宅建業法で決まっている。判決も出ている。

しかしほとんどの仲介会社は、借り主の無知につけこんで、1ヶ月分が通常の料金かのように提示し、借り主が何も言わなければ同意したものとみなしてその料金を取ってくる。これは、他の業界なら所轄官庁から叱られが発生するレベルの、詐欺に近い悪行だと思う。

今回も例にもれず1ヶ月分請求されたため、内見後の申込み時に以下のメールを投げた。あっさりと0.5ヶ月分に下げてもらえた。

「仲介手数料についてですが、こちらは借り手の同意が無い限りは「1ヶ月の賃貸料x0.5+税」までという上限があったと思います。
この点について、私は同意していないので、仲介手数料の見積り金額を「1ヶ月の賃貸料x0.5+税」に修正していただけないでしょうか?」

これってつまり、借り手が何も言わなければ黙って1ヶ月分の仲介手数料を取るわけで、とんだダークパターンだと思う。以下のサイトも参考までに。

・消毒料

業界人ではないので聞きかじったレベルだが、「消毒」とは殺虫スプレーをまく程度の作業らしい。ひどい会社だと、何もしないことすらあるそう。要は仲介会社の小遣い稼ぎなのだろう。

その作業にかかる費用として数万円を請求してきたので「自分で消毒するので不要です」と伝えた。

・鍵交換代

前の入居者と違う鍵にする作業があるので必要ですと言われる。仲介会社の示した初期費用では数万円盛られていたが、自分で業者を雇えば5千円程度ですむ。「自分で交換するので不要です」とお伝え。

・火災保険

万一の場合に備えて必要なので、数万円のプランを契約してくださいと言われる。「個人で個別に契約するので不要です」とお伝え。ネットで探して、同じサービス内容で半額程度の保険を契約した。

値下げできなかった料金

・保証料金

連帯保証人を立てる代わりに、保証会社のサービスを利用するための料金。これは納得して支払った。後で検索したら、交渉の余地は一応あるらしい。

https://www.homes.co.jp/cont/rent/rent_00195/

その他

・敷金

今回の物件では敷金が0円だった。その代わり、退去時にクリーニング代を払う規定になっている。もし敷金を払った場合、退去時のクリーニング代は敷金から差し引かれて、残りを返金される制度になっている。仮に敷金を請求されたら、納得して払えると思っている。

・礼金

今回の物件では礼金が0円だった。後述するように、礼金を支払うことに抵抗があったため、最初から礼金なしの条件で物件を検索していた。

賃貸の初期費用には色々あるけれど、そのうちで礼金がいちばん払う妥当性が低いと思った。何もサービス提供されてないのに、少なくないお金をお礼として払うよう請求するってどういう了見なんだ?これは一度きちんと調べてみたい。おそらくは「部屋に住まわせてもらうのは大家の厚意に基づいていて、有り難いこと」と考える背景が何かあるはず。

交渉によっては礼金をなくす・減らすことができるようだけど、交渉がそもそも面倒なうえに非確定要素が多いので、最初から「礼金なし」の条件で物件を探した。このせいで、良い条件の物件を見逃した可能性はあるが、自分が納得できない数万円を嫌々支払うよりは良いと判断した。

教訓

・初期費用を言われたまま払わない
今回の部屋探しでいちばん学んだことがこれ。不動産業界では性善説が通じない。こちらが何も言わないと、過大に盛った初期費用をふんだくられる。

・現場で申し込みしない
現場で内見→申込み→(審査)→契約というのが一般的な流れ。この中で、初期費用を交渉するのは申込みのタイミングになる。仲介会社の担当は、たいてい申込みを急かしてくるが、一度持ち帰って初期費用を良く調べて交渉するのが大事。よほど契約を急いでいるのでなければ、この方が良い結果につながると思う。

・交渉はメールで
口頭で交渉すると証拠が残らないし、それっぽいことを言われて流されやすくなると感じた。メールなら相手も適当なことは言えなくなる。

参考にしたサイト

https://www.chintaistyle.jp/article/chintai-shokihiyou-koushou/

今回の記事は以上です。

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