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タイの国立大学でオタク的講義②

お話し①

前振りが何もない突然の会場入りに
脇に変な汗をかきながら、授業開始である。

よくよく聞いてみたら、S先生の講義が毎回3時間あり、
そのうちの最後の締めにあたる1時間がわたしの特別講師枠だった。
S先生の講義は4人1グループになりグループごとに絵コンテを描いて
日本語を使った映像を撮影、5分の動画に編集して
各自Youtubeにアップするという内容である。

え?Youtuber養成コース??(;´・ω・)と誤解しそうになったが
れっきとした日本語学科の講義なのだそうだ。

さて、その流れでわたしが持ち込んだ講義内容は

「メディア論 ~発信者側としての基本のキ~」

タイの子たちは自ら情報を発信することより、
情報に対して受け身という特徴があるため、
例えばコスプレをしている時でも、
ぱっと見の衣装やメイクのクオリティは高いのだが
あまり上手に演技力や表現力が出せていないように感じる。

漫画の構成はさらにそういった傾向が強く出るため
イラストはうまいが、漫画として読ませる力が弱いのだ。

そこでサブカルチャーを例に表現のポイントと、
構成に必要な基本を学んでもらおうと
現在脇汗が大変なことになっている銀髪のお姉さんは
そのような講義内容を準備させていただいたのであった。

まず、手始めにご挨拶と、日本のコンテンツについて
漫画、アニメなど知っているものがあるか尋ねてみたら
結構勢いよくかわいい系の女子が

「ONE PIECE!!!」

と発言してくれた。

ううむ、さすが強いぜ、ONE PIECEコンテンツ…

ONE PIECEといえばバンコクのエカマイゲートウェイ
専門グッズショップの「麦わらストア」があるくらい
タイでも人気が高いのである。

ちなみにわたしのONE PIECE知識は、アラバスタ王国の
ビビ王女で止まっていて…ってことは要するにあの大長編漫画の
20巻くらいまでしか読んでおらんということになる。
アラバスタ編を読み終わった後はひたすらONE PIECEの
男性メインキャラにあたるサンジとゾロがホモホモしいまぐわいを行う
サンゾロ、ゾロサンな腐れ二次創作漫画ばかり読んでいたため
せっかく発言してくれた、タイのかわいい女子大生に対し

「お、おう…」

としか返せなかったダメ新米非常勤講師なのであった。

なんか、ほんと、こんなのが来ちゃって、ごめんな。

その③に続く!

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