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本書は、52歳のぼくから27歳のぼくに宛てた長い手紙でもある──『訂正可能性の哲学』、まもなく刊行です!

気が付くと8月も折り返しを過ぎていますが、みなさま体調などお変わりありませんでしょうか。全国で台風や長雨の影響も拡がっていると聞きます。被害にあわれたみなさまに、心よりお見舞い申し上げます。

さて、先日ゲンロンでは『訂正可能性の哲学』刊行についてのプレスリリースを発表いたしました!
最近の弊社の書籍に関するプレスリリースでは、編集部からコメントをもらっています。おもに書いてくれているのは、デスクの横山さん。だいたいは校了後、少し落ち着いたかな……という時期を見計らって相談をしているのですが、弊社内でもとくに忙しい彼。「1冊本が校了したから!」といっても、また次の本やゲンロンβの準備もあるなかで「うーん、うーん」と頭をひねりながら書いてもらっています(ありがとう!)。

↑Twitter、もといXで恒例となりつつある笑顔の校了写真(〇校、の数字が恐ろしいことでも有名)でおなじみの横山さんです

毎回コンパクトに内容や読みどころを紹介してくれているこちらのメッセージ。せっかくなのでたくさんの方に読んでいただきたく、noteでも公開いたします!

2017年に刊行された『ゲンロン0 観光客の哲学』から6年。東浩紀の新たな主著が誕生しました。本書は第71回毎日出版文化賞をいただいた『観光客の哲学』の続編であり、著者が25年前に『存在論的、郵便的』で積み残した「ひとは何故哲学をするのか」という謎への答でもあります。「正しさ」でがんじがらめになった時代に、誤ることの意味を問いかけます。
本書の第1部は「家族と訂正可能性」、第2部は「一般意志再考」と題されています。第1部ではウィトゲンシュタインやクリプキ、トッドといった思想家の仕事をヒントに、「家族」という言葉の持つポテンシャルを考えます。メンバーが変わっても「同じ家族」であるのはなぜか。子どもの遊びにも似たこの特徴をモデルに、「訂正可能」なゆるい連帯の姿を描き出します。

第2部では「訂正可能性」をキーワードに、新しい民主主義のあり方を考えます。いま世の中を覆う、政治を人工知能に委ねるべきだという思想は、じつは民主主義の祖であるルソーの「一般意志」までまっすぐ繋がっています。人間がビッグデータに分解され、さらにAIにとって代わられるなかで、それでも人間になにができるのか。第8章・第9章では、ルソー自身の小説『新エロイーズ』やドストエフスキーの『地下室の手記』を読み解くことで、個々の「私」を排除しない「新しい一般意志」の可能性を掬い上げます。
本書には上で出た以外にも、プラトン、ポパー、アーレント、トクヴィル、ユヴァル・ノア・ハラリ、落合陽一、成田悠輔など、数多くの思想家が登場します。その点では一見、難解な哲学書のようにも見えるかもしれません。しかしその問題提起や文体は、日々の生活に根ざしたものです。人々をつなげるはずのSNSが社会を引き裂くいま、分断を乗り越える対話はどうすれば可能なのか。その答えがここにあります。ご期待ください。

<編集部より>

さらに、本書のゲラの確認を手伝ってくれた編集部のアルバイトスタッフにも感想を聞いてみました!

個人的にアツいのは、アーレントの「公共性」の議論を「制作(work)」に注目して読みかえるところ。「訂正」と聞くと言葉の世界の話だと思われるかもしれませんが、ものづくりとそれこそ「世界」の話でもあるのです。

ゲンロンカフェでも大活躍のKさん

訂正可能性の哲学』は「誤る」ことを人間の営みの大前提とし、そのうえで誤りを訂正し続けていくことを力強く後押しする。誤ることを極端に恐れる現代人のための哲学

最近入社したばかりのTさん

じつは『存在論的、郵便的』にも書き込まれている「訂正可能性」というキーワード。気が早いですが、『訂正可能性の哲学』を読み終わったら、ぜひ「おわりに」の頁をひらいてみてください。しびれます。ものを考えながら生きる勇気をもらえます

ゲンロン以外に書店でも働くUさん

そう、2023年は東浩紀の初めての哲学書、新潮社さんから出版された『存在論的、郵便的──ジャック・デリダについて』から刊行25年となります。
サントリー学芸賞(思想・歴史部門)を受賞し、大きな話題を呼んだ本書のなかで、当時27歳の東が考えていた「ひとは何故哲学をするのか」という問い。
『訂正可能性の哲学』は、その問いに対する52歳の自分からの長い手紙でもある、と東は記します。

誰しもが一度は考えたことがあるこの大きな問いに対する現時点での東からの答えを、ぜひ手に取ってお確かめください。

※ちなみに、9月1日、2日には「脱構築研究会シンポジウム」にて、関連イベントが予定されています。
9月1日に行われるのは「誤配と人文学——東浩紀『存在論的、郵便的 ジャック・デリダについて』を読む」。そして、翌9月2日には東浩紀も参加する「25年後の『存在論的、郵便的』から『訂正可能性の哲学』へ──東浩紀氏とのディスカッション」が行われます。
開場はすでに満席ですが、Zoomウェビナーにてリアルタイム配信も行われるとのこと。詳しくは「脱構築研究会」のホームページをご確認ください。
https://decon.fpark.tmu.ac.jp/

さて、ゲンロンでは、メディアのみなさまから、著者・東浩紀へのインタビューもお受けします。ご取材いただける場合には原稿をお送りいたします。また書評をご検討いただける場合は見本誌をお送りいたしますので、詳細はお問い合わせください。

また、東は10月に朝日新聞出版より新書『訂正する力』を刊行予定です。聞き手・構成を辻田真佐憲氏に務めていただき、政治や文化を話題に「訂正可能性」をより分かりやすく語っています。ぜひ『訂正可能性の哲学』と合わせてお読みください。

最後になりますが、本書をお取り扱いいただける書店様で、販促ツール等がご入用の際は、お気軽にお問い合わせください!書籍フェア用に関連書籍リスト・東浩紀著作リストのご提供も可能です。こちらもお問合せください。

☆広報・販売に関するお問い合わせはこちら!:pr[at]genron.co.jp


発売までいよいよあと3週間を切った本書。ぜひ全国書店さまやAmazonなどでご予約ください!

(文、引用部太線:野口 弘一朗)

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