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進撃の巨人ファイナル感想/3人の星座

進撃のアニメが流行りだした頃。グロや捕食モノが苦手な私は「死んでもみない」と決意していました。
でもそういうのに耐性アリな今時の子たちが見るようになり…ズルズルとw

最初はただパニック映画的な、怪物をやっつけるだけの漫画かと思ったら、どんどんテーマが重くなっていきました。
あまりに現実に即した差別や憎しみの連鎖…立ち位置により、正義も悪も逆転するエグみ。
こんなにも人の醜さ弱さを見せつけながら、それでも人は美しいと思わせる作品があったでしょうか?

コミックで読んではいたけどアニメ最終回…久しぶりの立体機動のびゅんびゅんに胸が踊りましたね!


エレンとアルミンの会話

印象的だったのが、精神世界のような場で、地鳴らし後の血浸る大地を見て、
「平らにしたかったんだ…」
とエレンは呟きます。

これ、原作だと「まっさらに」だった気がしますが、平らにしたのは…真っ新にだと綺麗で何となく白いイメージですが、実際は血に染まったわけで…。
平らの方が虚無感ありますよね。でも私たちからすれば、
「ちょっと意味わからない」ですが、アルミンはその真意を理解する。

高い壁さえ無ければ、自由で居られたはず。
だから何もかも平らに。
エレンの本当の敵は巨人ではなく、自由を阻む壁だったのかもしれない。
その壁の中身は巨人だったという皮肉さ。
憎しみの対象は、壁外人類に移る。
最期はその駆逐するはずだった壁(巨人)を使い、人間を駆逐する。

こんな皮肉利いた話ってある?

そしてその自由を、壁の外を教えてしまったのはアルミン。
責任は自分にもあると、共に地獄へ行こうという。

ここは絶対に原作者の手が入っていると思う。
原作だと「お前は殺戮者だ」「君は最大の過ちを犯した」とアルミンが責めている風に感じてしまう。
でも、罪を共に背負い、一緒に地獄に行くという親友に、エレンはようやく一人じゃなかった事に気づいたのでは?

血の海でエレンがかき上げたのは、多分ハンジさんの歯と髪。残骸。
彼の後悔の強さを示す。絶望を表してる。
でもアルミンが拾ったのは、初めて海を見たときに拾った貝。
希望を表してる。
この対比も鳥肌ものでした。

もうこれ、アルミンが嫁でいいんじゃないか、と思ったよね。

ユミルは何故豚を逃がしたか?

これ原作だと濡れ衣のように思ったけど、アニメではユミルが柵の扉を閉めなかった描写が追加されていました。
ユミルは豚に自分を重ねたんだと思います。
自分は奴隷という柵の中。ずっと逃げられないなら、いっそ豚だけでも自由に…。
この自由への切望が、エレンにも強く影響してくる。

何故ミカサだったのか

104期生同士の裏切り、復讐され、最後は協力し合うという胸アツ展開。
心の底からは許してない、許せるはずもない。
でも未来を繋ぐために、エレンにこれ以上罪を重ねさせない為に。

1番彼を想う人が残酷な決断をした……

あれ、リヴァイ兵長がやっても良かったとも思うんですよ。
出来たはず。
でもミカサじゃないと物語は終わらなかった。
ミカサとエレンに想いを重ねたユミル。
本当は残酷な王など見殺しにしたかったユミル。
なのに、庇って死んでしまった。
死後も利用されまくった。そして巨人が蔓延する世界軸へ…

DV彼氏から逃げられない女そのものの構図ですが、追いつめられると殺すか殺されるかみたいな思考しか出来なくなるんだろうな。
しかも2000年も。
「愛ほど歪んだ呪いはないよ」ってそりゃ五条もいうわ。
エレンがあんな極論しか導けなかったのは、ユミルの影響もあると思う。

彼女は「道」でいつまでも子供の姿のままでした。
「女」でも「母」でも、ましてや巨人でもなかった。

ユミルはフリッツ王に父性を求めていたのでは?
両親からの愛は人間にとっての精神的・初期装備なんですが、母性が欠けていたら安心感が得られず、父性が欠けていたら目的意識を失います。
母子家庭の娘が、どう考えても悪い男に固執するのは、自分の意志が持てず男に代わりをして貰う為かと。

父に認めてもらいたい、その初期の承認欲求を男性はやがて、社会に向けていく。ところが女性は、付き合う男性に向ける事が多いんです。

じゃあミカサはどうだったか。幼いころに両親とも亡くしています。
しかしイェーガー家の温かい愛により、ある程度は満たされたかと思う。
ただ、どーしようもない男に固執してしまったのは、ユミルと同じ。
そう、ユミルがミカサに託したのは、似てたから。同じダメンズ好き。

ミカサのエレンに向ける愛も、親の愛を求めるのに似てるんですよ。
命を守ってもらい、温かいマフラーをくれる。これ、父性と母性をエレンに見ても仕方ない。
エレンはただ、何も考えず衝動的にやっただけなのに、ミカサは雛鳥が最初に見たものを親と思い込むように、ずっとエレンに執着します。

この閉じた世界の二人に希望を見せたのが、アルミンなわけです。
作者が、「ミカサの女友達はアルミンだけです」みたいな事言ってたしw

最後、エレンへの愛と、世界。
究極の選択を迫られたミカサの、なんとかわいそうな事か。
そりゃ妄想世界にトリップもするわ。
少女漫画なら間違いなくエレン取るわな。

ミカサはアルミンを、仲間を、残酷な世界を選んだ。
エレンより大人だった。他者を見ていたから。

この彼女の顔はすっかり、戦士ではなく一人の女性になっていたのが印象的でしたね。
最愛の人を亡くした悲しみはあっても、この世界を選らんだ事に悔いは無かったように思います。

公式が遊び過ぎて愉快でしたw
全然書きたりないんですが、また恒例の追記をすると思います。
なんか…時間差で沸いてくるよね!!

以下は千葉に飛んでスッカラカンなので、小金を!小金を下さい!!!
エレン、ミカサ、アルミンの関係性を占星術の視点でとらえました。

ツイッターまとめ↓

アフィ
旅行の時、フォロワーさんに紹介してもらった。
ヌーブラみたい、の例えが的確wお陰様で豆が出来なかったよ!


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