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「転職の魔王様」4話

ひそかに気になり、視聴し続けているドラマのひとつが「転職の魔王様」。転職エージェントのミステリアスイケメン(成田凌)から冷酷な言葉を浴びせられ、己の動機を静かに焚き付けてくれるというスートーリーだと思われる。

見始めたのが出遅れていたこともあって、これまでに第3話は見ることができていないが、求職者たちそれぞれの転職動機が等身大に描かれていて、理解できる点も多い。特に初回、未谷(小芝風花)の真面目な性格ゆえに抱え込んでしまう生きづらさ。いろんな職業にたどり着くまでの過程を見ながら、成長する様子を応援したい。

このドラマが面白いと思うのは、働く環境や労働者のマインドにリンクする点が多いことだ。働く人の価値観が増えていくゆえに、「納得感」が得にくくなっているように感じている。納得はしていないのに、それでも同じ場所に居続けてしまう。自分はどうしたいか、だけでは決められないことだってある。
なんとなく他人に対して言いづらい雰囲気がある中で、関わりのない人から説かれる正論。そういう存在がいてほしいと望まれるのは、今ならではなのかなと。
そんなことも考えながら見てみると面白い。

物語の流れや演出がしっとりとしていて、そのうえ動きのないテーマのため、少々物足りなさを感じたのも確か。原作は経済小説のジャンルになっているようで、もしかしたら「働く現場」の視点も盛り込まれているのかな。原作と合わせて楽しみたい。

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