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もういいや

「もういいや」


つぶやくと自然と足が止まった


それに気づかない君は前へ前へ歩いていく


お気に入りの女の子達に囲まれて
幸せそうな顔をしながら



「追いかけたい」

と思えない


「待って」

と引き止めたい

とも思えなくなった




君の姿がどんどん遠くなる


いいんだ




これでいいんだ




私が何をしても

君は振り向いてくれないのなら

私を見てはくれないなら



苦しい

ツライ

君を好きになって

こんな思いばかり




もう


疲れたよ






君の姿が見えなくなった


「さようなら」



あの人に届くはずのない言葉を吐き出すと

心がスッと軽くなったような気がした




止まっていた足をゆっくりと進める

君とは違う方向にむかって

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