読めば樹木を見る目が変わる!おもしろ樹木たちを見つけよう!
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Hey! What's up people~!? 鎌田です。それでは編集者目線で気になった本をあなたにご紹介させていただきたいと思います。
今回はこちら「街の木のキモチ 樹木医のおもしろ路上診断」です。
日頃よく歩いている道沿いに、どんな木があるか、思い浮かべることはできますか?
すぐにわかるという人は、かなり木に関心のある人だと思います。
あるいは私と同じく宮崎市に住む人であればワシントンパームツリーがずらっと並んでいるので、あまり気に関心がなくても知っているかもしれません。
多くの人は、枝や葉が邪魔になってはじめて、木の存在を意識するぐらいではないでしょうか。
街の木は、わたしたちに最も身近な生き物なのに、生き物として認識されることは、あまりありません。かといって、物としても、看板ほどにも注目されませんよね。
そのぐらい木は影が薄く、地味な存在かもしれません。
私もこの著者と同じくは十年ほど前に、樹木医になりました。以来、身近なところでは冒頭に取り上げた街路樹もそうですし、公園や植物園など、主に街中の木を視るときは健康状態から診てしまう癖がついてしまいました。
こうした木に興味のない人にとっては、技や葉が邪魔でしかなく、ときにはカラスなどの害鳥が住みつくので木なんか撤去してしまえと思っている人も多いようです。
たしかに街中では、人と木の都合が合わない状況がたくさんあります。だから、人と木の気持ちがどんどん離れていって、木は邪魔者扱いされてしまうのです。
でも、そこでもし木の気持ちがわかれば、街の木だって、そもそもそこに根をおろしたくて生きているわけではないのです。人間の勝手な都合で植えられて、邪魔者扱いされているのです。
特殊で過酷な環境に植えられていたり、無茶な切り方をされていたり、余計なものをつけられていたりしていて、そういう木に出会うと、ついつい悲しくなったり、腹が立ったりしますが、それでも前向きに、たくましく生きている姿を見ていると、否定的な感情はどこかに吹き飛んで、素直に感動してしまいます。
この本では、数々の逆境にもめげず、街中でがんばって生きている「おもしろ樹木」たちが紹介されています。木が、いまある姿になったのには、いろいろな理由があります。
そして、樹木はそこからさまざまなメーセージを発信しているのです。
そうした木のキモチを読み取りながら街を歩くと、ありふれた風景が一気におもしろくなりますよ。
木の目線で見ると、いままでなにを見ていたんだと思うぐらい、まったく違った世界が見えてくるでしょう。
そんなメッセージを伝えてくれるのが本書で、環境だとか植物生理学だとかの小難しい話はおいといて、植物を愉しむための書籍となっています。
この本でとり上げられている数々の「おもしろ樹木」は、けっして珍しい木ではありません。
どれも街中で見かける、ごくフツーの木ばかりとなっています。
普段は まったく注目されることのないこれらの木を、木のキモチになったつもりで紹介されていて新しい視線を持てるあたりが新鮮で良いですね。
木の目線で見つめ直してみると、なんの変哲もない平凡な街の木が、俄然、生命力あふれるおもしろい生き物に見えて来ると思います。
もし、この本をおもしろいと感じていただけたなら、ぜひ外へ出て、あなたの街の木に会いにいってみてください。本で紹介したような木が、きっと見つかると思います。
あるいは、もっとすごい木に出会えるかもしれませんね。
それではまたお会いしましょう!
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