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見抜くお客さんの話し。

 前回書いた“見抜くお客さん”について書いていきます。

 テーブルホップをしてると色んなお客さんに会うのですが、“手品が通じないお客さん”がたまに現れました。

記憶にあるのは3人。
男性1人・女性2人です。

 最初に会ったのは男の人で、僕が23歳位の頃だったと思います。
何を演じても「ふ〜ん」って感じでした。
最後にシステムを演じてる途中で「あ〜、揃うんや」って言われました。
まぁ、システムはよく見たら気が付く可能性はあるとは思いますが、じっくり見せた訳でも無く、普通に演じていたのに、気が付いた様です。
「面白かった!」と言ってもらえてホッとしました。

 2人目のお客さんは、女の人で、何を演じても「へぇー」って感じで、色んな部分に気が付いてました。
ただセルフワーキングの手品に関しては不思議に感じた様でした。
あと、サムチップを使ったビルチェンジが不思議だった様です。

 3人目のお客さんは、前回に少し書いたお客さんで、女の人でした。
前回書いた、スロップシャッフルで表裏を混ぜたのに元に戻る手品を演じたのですが、ここでも核心的なコメントがありました。

 いつも通りの手順を演じながら、頭の中ではこんな事を考えてました。
『折角なので、何かを試そう』と。
過去に二度あった経験で、技術に関しては、演者が混ぜた物に関しては、「混ぜた様に見えるけど、何かやってるのだろう」と思う様な感じです。
スロップ・シャッフルも正確にどの面を合わしているか等を見てくる。
過去の経験で、セルフワーキングは不思議に見える様なので、これはセルフワーキングをやろうと思いました。

 お客さんにデックを混ぜてもらいます。
いつもなら演者がデックの表を見て予言を書くのですが、念には念を入れてデックの表は見てない状態で紙に予言を書いてテーブルに置きました。
デックを適当なところで分けてもらい、その場所から13枚のカードを出します。
その中から3枚を選んでもらいます。
『13と言う数字は不思議な事を起こす数字なんです』と選ばれた3枚のカードがそれぞれ13になるまで配り、選んで貰った3枚の数字を足した数だけデックから配ります。
その枚数目のカードを出し、予言を見てみると一致してます。
さぁ、お客さんはどんな反応をするかと見ていたら…、

とても不思議そうにしながら、拍手してました。
やっぱりこういう時はセルフワーキングだなぁと、しみじみ思いました。

その時、そのお客さんがボソッと言いました。

「どうやって39枚目のカードが分かってんやろ〜」

…。

不思議がる所が違うし…、そんなとこまで見抜いていたのか…。

どういう見方をしたら、そこまで追いついて来れるんだろうか…。

あまり会いたくない気持ちもあるけど、何故か会ってみたい気持ちもあります。



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