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[UFC] 平良達郎、TKOで5連勝を記録する!

日本のMMAファイター平良達郎がカルロス・ヘルナンデスをTKOで下し、UFCでの連勝を「5」に伸ばした。

◯平良達郎VS.●カルロス・ヘルナンデス
※平良達郎の2RTKO勝利


パウンドで追撃する平良達郎
©︎UFC(Photo by Jeff Bottari/Zuffa LLC via Getty Images)

今回の試合は平良自身が試合前に語っていたことをほとんど実現するよう形の内容となっていた。

相手に山場を作らせない、相手をコントロールする中でのフィニッシュ、パウンドを意識した練習など、試合前に語っていた狙いや練習の中で変化させたことが存分に発揮されており、ほとんど平良の思った通りの内容になっていたのではないかと思う。

ボクシング巧者でありグラウンドを切る技術とフィジカルを持つヘルナンデスを完封した平良達郎はこれでさらに他のファイターからの注目を集めることになるだろう。

特にグラウンドの技術は圧巻で、思っていた以上の差がヘルナンデスとの間にはあった。

あれだけの抵抗を見せたヘルナンデスをしっかりと押さえつけてコントロールしてみせた平良は、恐らくUFCフライ級の中でもトップクラスのグラップリング力を持っていると思われる。

相手はランカーではないけれど、スキルを持ち改善と成長を続けるファイターを相手にあれだけの差を作れるというのは技術力に相当な余裕がある証拠である。

ヘルナンデスは相手が平良でなければ連勝を記録し、勢いを付けることに成功していたかもしれない。

それくらいヘルナンデスは復帰戦で成長を重ねた姿を見せていた。

そういったところを加味してみても平良達郎の実力が如何に圧倒的なレベルにあるのかがよく分かる。

またグラウンドの展開で下になったヘルナンデスがかなり消耗していたように見えたことから、平良の「組み力」も非常に強力な武器となっていることが分かる。

加えて今回の一戦でストライカーからダウンを奪いパウンドアウトさせたことで、ストライキングでもフィニッシュ出来ることを証明することが出来たので、UFCの舞台でもオールラウンドで戦えるファイターであることを示すことが出来た。

見せることが出来ていなかった要素をこうもあっさりと決めてしまうところを見ると、セコンドの岡田遼が達郎はまだまだこんなものじゃないという旨の発言をしていた意味がよく分かる。

備わっている技術や総合力という部分はランカーを当てても不足はない程のものを持っているのだろうと今回の試合を見て改めて思った。

あの堀口恭司がすごいと思う選手に平良達郎を上げていた時点で彼は相当に大きな土台を築いていたのだろうと思う。

ランカーマッチを見据える平良達郎

サブミッションにTKOと判定、全ての方法で勝利を掴みながら5連勝を記録した平良達郎は試合後にランカーとの戦いを望み、モカエフの名前を挙げた。

お互い若手であり無敗のファイター。

ランカーとの試合を先にこなして、ランキング入りしている若手のエリートファイターのモカエフをコールするところに平良の自信が窺える。

勝利を奪えるだけの算段があるということなのかもしれないが、モカエフは王者になれる器を持つ選手なので、対戦するとなったらかなり厳しい相手になることは間違いない。

もっとも上を目指すモカエフが上位ランカーではなく平良との対戦を本気で望む可能性はまだ低いとは思うが、それだけの位置に平良がやってくれば互いにぶつかることは十分に考えられる。

正直そこに勝利することが出来たとしたら、UFCでベルトを巻くぐらいの衝撃を覚えるかも知れない。

いずれにせよヘルナンデスを倒し、幅の広さを見せる圧倒的なパフォーマンスで勝利を収めた平良達郎は次戦でランカーとの試合が組まれることになってくるはずだ。

そこからが王座を目指す平良の戦いの「本番」となってくることだろう。

対戦相手のレベルが「勝てるだろう」から「勝てるのか?」に変わってくるランカーとの戦いの世界で、平良の類稀なる才能がどのように輝いていくのか。

世界と日本のファンを驚かせ続ける平良達郎の活躍はこの先もっと大きなものになっていくと思うので、1試合1試合を楽しみにしながら引き続き応援していきたい。

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