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【7】『Work in Tech!』働き方&キャリア実践論#書評#望愛課題図書

こんにちは!

今週の課題図書は、キャリアに悩む社会人や転職を考えている人、就活生に読んでもらいたい一冊。

本書は、「転職するなら急成長するテック企業、つまりユニコーン企業しかない!」と結論づけている。キャリアや転職には明確な正解はないが、なぜ急成長するテック企業で働くことを推奨しているのか。実際に転職し、急成長キャリアを積んだ著者が、テクノロジーによって変化が加速する時代で急成長企業で働く意義やキャリアアップ術を教えてくれる。

ビズリーチ、メルカリ、スマートニュースと、次々にユニコーン企業へと転職してきた著者の森山大朗(たいろー)さん。今では最先端のテック領域で活躍する彼だが、 元々は文系学部卒で、社会人デビューは人事や営業職、しかも転職に失敗して1年近くの無職期間があった。

そんな彼のキャリアが激変したのは、後にユニコーン企業になる「急成長企業」に飛び込んだことがきっかけ

実際に転職した"実践者‟である著者によるリアルな情報は、とても価値ある情報だ。

キーワードは「テック×ユニコーン」

「テクノロジーによる変化」と「急成長企業」という2つの成長環境を最大限に生かすと人生が変わるのだ。

ユニコーン企業は、驚くべきスピードで事業が拡大し、僕のような平凡な人間でも強制的に進化させるブースト環境であると著者は言う。

また、テック系の職種は組織での出世を待たずとも実力次第で数字を大きく動かせる。テクノロジーによる変化のなかで、テクノロジーを駆使して課題解決できる職種が生み出す事業インパクトは企業にとって価値あるものになった。以前であれば、こうしたインパクトを生み出せるのは組織を任されたエグゼクティブ層のみだったが、今の世の中で必要とされているのは、このようにテック系の職種なのだ。

ユニコーン企業特有のカルチャー

「ルールよりもカルチャーを駆動する」という点こそがユニコーンの共通点だ。ビズリーチ、メルカリ、スマートニュースは、国内屈指の急成長企業であり、どの会社も組織として強いカルチャーが存在する。カルチャーとは、そこで働く人たちの価値観を規定すると同時に、持続的な競争優位性の源泉でもあったと著者は言う。

ここで、カルチャーは「正しいか正しくないか」の問題でなく、文化や価値観、すなわち「好き嫌い」の問題。ルールは法律や規則であり「良し悪し」の問題のことだ。

例えばスマートニュースでは、「For the Good」というバリューが大切に受け継がれている。これは日々の仕事において「世の中にとって価値あることができているか?」が、強烈に問われるカルチャーだ。

安易にルールづくりをしてしまうと、ルールを守ること自体が目的化してしまい、メンバーたちがルール以上のことを考えなくなるリスクがある。また、ルールで組織を駆動すると、「ルールをつくり、守らせること」を仕事にする人が組織内に増えていく。その結果、ルール自体が自己増殖を始めてしまうという傾向や構造がある。

急成長企業で働くと市場価値が上がる

「もっと成長したい」「収入を増やしたい」と感じているひとは、以下の3つの働き方をすることで自分の市場価値や収入は上がる。

・業界や企業の成長と、個人の成長を「かけ合わせる」
・会社が急成長するなかであふれ出てくる「抜擢のチャンス」を生かす
・職種や学歴、役職といった枠組みにとらわれず、「境界線を越えて」自由に働く

急成長企業に入ることによって、自分だけでは到底つくりだせない挑戦の機会が次々とやってきて「なんとかそれについていこう」と努力しているうちに、以前できなかったことが平然とできるようになっていたりもするのだ。

また、ユニコーンと呼ばれる企業には、圧倒的なスピードとは裏腹の人材不足がある。そのため、あらゆるポジションがオープンになり、積極的な採用活動が展開され、普通だったらあり得ない大抜擢も起こりうる。

急成長企業では、一般的には厳しそうなジョブチェンジを果たすメンバーも少なくない。職種という枠を超えて活躍する人がたくさんいるのだ。

所感~印象に残った部分~

本書を読んだことによって、就職活動をする上で自分のやるべきことや進むべき方向が見えてきた。

もともと大企業で働くことを目指していたが、就職活動を進める中で本書を読んでから、大企業で5年6年かかることを急成長企業では2年3年でやることができ、自分の市場価値を最短で上げることができるなら急成長企業で働く価値に気づいた。

本書の転職ノウハウがかなり参考になる。著者にとっての転職活動とは、365日間継続して"網”を張っておくことであり、自分が企業を探すのではなく、企業の方から、必要に応じて自分を見つけられる「仕組み」を作っておくことだ。そのくらい、視座高く情報を集めて準備しておく姿勢が大事だなと気づかされた。

また、強烈なポテンシャルを秘めた未来の大手企業や成長するネクストユニコーンは誰にも分からない。それを見極めるポイントも紹介しており、自分がどの企業に参画すべきかの判断基準を知ることができる。

今の私のように、誰しも転職や就職活動の悩みには一度はぶつかるだろう。そんな人に一つの選択肢を与えてくれ、ある人にはロールモデルになるような一冊だった。

転職や就職活動には、自分の意思ももちろん大切だが、時代の潮流に合わせて戦略的に行うことも大事だ。本書は、情報戦である転職・就職活動を戦略的に乗り切るためのメンター的存在に感じた。











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