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【4】答えのない時代を生き抜くためには右脳を使え#望愛課題図書#書評

「これからの時代で生き抜くためにはどんな働き方をすればいいの?」

「どんなスキルを身につけるべき?」

本書を読み終わった時には、今後の生き方や働き方の道筋ができ、まったく違う景色が見えることになるだろう。

そんな今週の課題図書はこちら。2006年に出版されており、古い本ではあるが、ビジネス本における名著である。数年経った今でも色あせないコンセプトだ。

21世紀にまともな給料をもらって、良い生活をしようと思ったときに何が必要か、何をしなければならないか。本書は、この「100万ドルの価値がある質問」に初めて真正面から答えを示した、アメリカのベストセラーである。

私たちは今、新たな時代を迎えようとしているのだ。その新しい時代を動かしていく力は、これまでとは違った新しい思考やアプローチであり、そこで重要になるのが「ハイ・コンセプト」「ハイ・タッチ」である。

26ページ参照

『ハイコンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代~富を約束する「6つの感性」の磨き方~』の著者はこのように述べる。本書は、新たな時代で私たちがどう生きていくべきかを教えてくれる。


21世紀、どんな仕事をするべきか

  1. よその国、特に途上国にできることは避ける

  2. コンピュータやロボットにできることは避ける

  3. 反復性のあることは避ける

要するに、これからは創造性があり、反復性がないこと、つまりイノベーションとか、クリエイティブ、プロデュース、といったキーワードに代表される能力が必要になっていく。既成概念にとらわれずに新しい視点から物事をとらえ、新しい意味づけを与えていく流れ。「答えのない時代」のいま、世の中に出たら、知識を持っていることよりも、多くの人の意見を聞いて自分の考えをまとめる能力、あるいは壁にぶつかったら、それを突破するアイデアと勇気を持った人が求められているのである。

日本人が今一番身につけるべきこと

これからは、相違や共感、そして総括的展望を持つことによって社会や経済が築かれる時代、すなわち「コンセプトの時代」になる。

社会の活力がなくなってきて、あまり上昇志向もなく、中国・インドにやられるがまま、ニートは激増中。といった世の中にある21世紀は、優れた個人のもとで企業が栄えるというのが結論である。だから、21世紀はいかにそういう突出した個人を見つけるか、が企業間の勝負を決めると言っていい。また、そういう人が何人かいる国が栄える、ということになる。

その新しい時代を動かしていく力は、これまでとは違った新しい思考やアプローチであり、そこで重要になるのが「ハイ・コンセプト」「ハイ・タッチ」である。

ハイコンセプト・ハイタッチって?

ハイ・コンセプト:創造力
・パターンやチャンスを見出す能力
・芸術的で感情面に訴える美を生み出す能力
・人を納得させる話のできる能力
・一見ばらばらな概念を組み合わせて何か新しい構想や概念を生み出す能力

ハイ・タッチ:共感力
・他人と共感する能力
・人間関係の機敏を感じ取る能力
・自らに喜びを見出し、他の人々が喜びを見つける手助けをする能力
・ごく日常的な出来事についてもその目的や意義を追求する能力

右脳が主役の時代へ

「コンセプトの時代」の中心となる登場人物は、クリエイターや他人と共感できる人。彼らの際立った資質は、「右脳主導思考」を身につけている点である。

私たちの社会は、「農民の社会」から「工場労働者の社会」、そして、「ナレッジ・ワーカーの社会」へと変化してきた。そして今、「クリエーターや他人と共感できる人、パターン認識ができる人、物事に意味を付加できる人などによって作られる社会」に変化している。

そして現在、右脳主導思考は社会的、経済的な面で左脳と同等か、もしくは多くの場合、主導的な役割を果たすものだと考えられるようになってきた。21世紀に入り、右脳主導思考が最も重要な意味を持つようになり、仕事上の成功と個人の生活における満足感を得るためのカギとなったのだ。

個人が豊かになり、技術力による影響力が強まり、世界がさらに密接につながるようになると

「6つの感性」が道を開く

「コンセプトの時代」には、左脳主導の考え方を、6つの不可欠な「右脳主導の資質」を身につけることで補っていく必要がある。これら6つののハイ・コンセプトでハイ・タッチな感性を合わせれば、新しい時代に求められる新しい全体思考を培うのに役立つだろう。

そしてその答えのない世界で生き抜き、仕事で成功を収め、生活に満足を得られるかは、この「6つの感性」に左右される。

ここで「6つの感性」とは、デザイン、物語、調和、共感、遊び、生きがいのこと。これらは、誰にでも身につけることができる資質である。

1. 機能だけでなく「デザイン」:外見が美しく、感情に訴えかけてくるものを創ることは、今日、経済面において不可欠。
2 .議論より「物語」:説得やコミュニケーション、自己理解に肝心なのは相手を納得させる話ができる能力。
3 .個別より「全体の調和」:最も重視されるのは、分析力でなく総括力、つまり全体像を描き、バラバラなものをつなぎ合わせて印象的で新しい全体観を築きあげる能力。
4 .論理でなく「共感」:成功する人は、何が人々を動かしているかを理解し、人間関係を築き、他人を思いやる能力のある人。
5 .まじめだけでなく「遊び心」:笑い、快活さ、娯楽、ユーモアが、健康面でも仕事面でも大きな恩恵をもたらす。
6. モノよりも「生きがい」:豊かになり、生活に苦しむことから解放され、より有意義な生きがい、目的や超越、精神の充足を追い求められるようになった。

今の仕事をこのまま続けていいか

この時代を生き抜くためには、あらゆる人も組織も、自分たちが収入を得るために行っていることについて考えなければならない。

  1. 他の国なら、これをもっと安くやれるだろうか

  2. コンピューターなら、これをもっとうまく、早くやれるだろうか

  3. 自分が提供しているものは、この豊かな時代の中でも需要があるだろうか

このようなことを自問し、大いに発展したハイテク力を、「ハイ・コンセプト」と「ハイ・タッチ」で補完する必要がある。

本書を読んで感じたこと

創造できなければ淘汰されるなと強く思った。

私は現在ライターアシスタントをさせてもらっているが、その仕事に対しても考えさせられる学びを得られた。与えられた仕事をこなすだけでなく、創造力を発揮して新しいアイデアで新しいものをつくりたい。そして、今の自分がしている仕事は誰かに代用できるかと聞かれたらNOと答えられるような、仕事の取り組み方をしたい。自分にしかできない新しい発想をしたいと思った。

本書を参考に、右脳的感覚に訴えるような感性を磨きたいと思った。そして、自分の感性をフルに使って突き抜けていきたい。そのために、自分を信じてコツコツ目の前のことに挑戦し続けて、物事に取り組みたい。

今はただの学生だけど、これから自分が世界に価値を残すために、社会に求められる人材になるために、目指すべき人間像の解像度を上げることができた。




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