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火の国 熊本 第二章 ハードな一日

昨晩は飲み過ぎたせいもあり、風呂にも入らずそのまま寝てしまったので、7時くらいに起きてシャワーを浴びました。
それからすぐに出発し、車で牛深を何となく流してフェリー乗り場付近を散策しました。

イタリアの建築家レンゾ・ピアノ氏が設計したスタイリッシュな橋。

写真を見て頂ければ分かりますが、全国の漁師町で唄われてきた民謡はこの「牛深ハイヤ節」がすべての源流となっているのです。例えば、今活動が活発になっている佐渡島の「佐渡おけさ」もそうですし「阿波踊り」もなんです。もともとは江戸時代に牛深から始まり、地域地域に伝わり、少しずつ形を変えながら根付いていきました。

考えたらすごいことですよね。ある意味西の果てのような地域から北海道まで語り継がれるって奇跡的なことじゃないでしょうか!だって今みたいにTVやラジオがあるわけでもなく、記録媒体もないのにですよ!

周辺を散歩しながら、この歴史的な街で何ができるだろうかと自然と考えていました。

それから砂月海岸に行きました。
Kさんとの待ち合わせは9時過ぎあたりだったので、ひとしきり海岸を散歩していました。
朝の海岸って本当に気持ちが良いものです。こんなに素敵な海岸でキャンプしたりBBQなんかできたら最高ですね。

BBQも中途半端な焼きそばとかじゃなく、プロの技を活かした料理が出てきて、美味しいお酒なんかあったら最高ですね。昔はよくそういうのやりましたが最近はやってないですね〜。

約束の時間になり、目的のKさんの会社に行きました。
ここは雑節(※雑節とは鰹を使う鰹節と違い、鰯などで作った出汁の原料です)を作っている会社で、もう100年も続いているのです。Kさんの案内ですべての工程を見せてもらいます。


まずは運ばれてきた魚(主にイワシ)を選別する作業。一見簡単そうに見えますが、魚同士が重ならない様にしなければなりません。熟練の技です。そしてそのカゴを積み重ねて茹でていきます。そのタイミングなどもなかなか難しそうです。
茹で過ぎれば旨味が抜けてしまい、茹で足りなければ脂分が残って仕上がりが悪くなります。

この2機の機械を使って、右端に見える重ねられたカゴを入れて地下にある茹で釜に降ろして一気に茹で上げます。


そしてそれを今度は乾燥させます。大型の送風機で大量の温風を送り乾燥させます。

乾燥された飛び魚たち


さらにそれを燻します。方法は2種類あって直火と温燻です。燻製には広葉樹を使うそうです。温度管理をセンサーで確かめながらしっかりと燻していきます。実際に燻されたイワシを見せてもらいましたが、これが良い状態・これが良くない状態など、こと細やかに教えてくれました。


本当に勉強になりました。単純に雑節といっても非常に奥が深い。こだわるとキリがないくらいです。
ここで生産された雑節は大手の食品会社などに卸されます。
もし「ウチでも使いたい」と気になる方はご連絡ください。

それから事務所にいき、今度はお父様が作られている希少なとあるハーブを見せてもらいました。広い敷地にたくさんのハーブ。これは凄い量です。これほどとは思いませんでした。お母様ともご挨拶させてもらい、お茶までご馳走になりました。本当にお世話になってしまいました。

丁寧に皆様にお礼をし工場を後にしました。本当に感謝です。
さらには部下の方に次の目的地まで先導までして頂きました。

今度は海藻関連やカラスミを作っているところです。昨晩も一緒になって飲ませてもらった方です。ここで作られているカラスミは非常に美味しく、長崎出身の私でも納得できる出来です。

いろいろと生産のことや今の仕事の状況を詳しく説明をして頂きました。その後、新潟に送るものを選んで買わせてもらいました。帰り際には丁寧にお見送りまでして頂きました。有難いことです。

次に目指したのは、牛深から30分ほど走ったところにある農家で、比較的若い方なのですが、非常に良い農産物を作られているところです。ご挨拶に伺うと快く色々話してくれました。何をメインに作っているか、作り方やこだわりなど、また今後はこんな展開をしたいなど、ワクワクするような話に嬉しくなりました。いつでもご協力しますと約束し、フレマルへのご理解も頂きとても良い時間を過ごせました。

そして相変わらず、途中でコンビニに寄りサンドイッチとお茶を買います。
車を走らせながらパクパクと食べて進んでいきます。
次はKさんからご紹介頂いた天草では有名?な女性の経営者です。
会社に向かうと得意?のくねくね道です。前に学習したので朝から酔い止めと胃腸薬を飲んでいますので平気です。
駐車場に着くと、かわいい3匹のヤギがいます。雑草をモリモリ食べています。


玄関までお出迎えして頂き、早速フレマルの説明をします。
ここで取り扱っているのは、完全無投薬の車海老です。また長年の仕事の経験から、その養殖技術や目利きには相当のレベルがあります。
さまざまな話しをしましたが、なんといってもこの方のバイタリティがすごい!
子供も5人いて、さらに広大な敷地で養殖事業もして加工品も作っている。並の男性では敵いません。
ひとしきり話した後、実際に養殖する現場を案内して頂きました。
直径50mくらいの大きな円状の穴がいくるもあります。今は時期が外れているのでいませんが、そこに何十万匹の車海老の稚エビが入れられ育てられます。

では、餌さえあげれば勝手に育つかというと、そんなに簡単なものではありません。
何の餌を与えるか、その量とタイミング、水温や病気などの管理など多岐にわたります。素人でできるものではありません。近年では海外からの病気が問題になっています。そういった管理をほんの数人で行い、商品を生産しているのです。本当に素晴らしいです。
サンプルの手配をお願いして、丁寧にお礼をしまた次の場所に向かいました。

今度は上天草市にある漁協を目指しますが、途中連絡が入り、上天草市役所で観光やおもてなしなどのお仕事をされている方に会いに行きます。途中の美しい景色が横目に見えますが時間との戦いの中でそんな余裕はありませんでした。

かなり飛ばしながら着いた上天草市役所でお会いした方は、とても親切で非常に丁寧な対応をしてもらいました。また天草に来ますので次回また会いましょうと伝え、紹介された「上天草さんぱーる」に向かいました。

本当に時間がない中、管理されている方にお会いし、ほんの5分ほどお話しさせて頂きました。

その後はすぐに、また天草の真ん中あたりに位置する場所で養鶏をされている方に会いにいきます。またまた車をブッ飛ばし向かいます。天草を行ったり来たりしています。

ようやく会えて、早速育成の様子を見せてもらいながら説明をお聞きします。ここでは、一番最初の投薬以外は完全無投薬で抗生物質も与えていません。さらに通常は決められた一定の面積に対して7羽育てるのですが、こちらでは4羽でその面積を使用し、非常にのびのびと健康に育てることに、細心の注意を払っているとのことです。


餌も当然のように遺伝子組み換え肥料などは使用せず、自然なものを与えているとのこと。おかげで近年の飼料高騰がキツいとおっしゃってました。

考え方がまさにフレマルの考え方と一致していることと、良いものを作りたいという情熱に意気投合しました。今後ともお互い頑張っていきましょうとご挨拶し養鶏場を後にしました。

これで予定はあと一つ。時間は18:40過ぎ。
ここからあさぎり町まで行きます。あさぎり町で友人と夕食を食べようと約束していました。かなり遅れると連絡してまたもや車を飛ばしまくります。
Googleマップで見ると到着は21:00くらい。やばい・・・と思いながら、温くなってしまったお茶を飲みながら進んでいきます。
帰りに見た天草の景色は綺麗でしたね。ほんの数秒の景色でしたが・・・・・泣。

進むにつれて暗闇が深くなっていきます。高速を飛ばしまくり、ようやく近くに来た時の暗闇はさすが田舎って雰囲気で、たぬきとか飛び出さないでくれよと祈ってました。

何とかホテルにつき、チェックインしたのちすぐに出かけました。
すぐ近くで待っていてくれたので、遅れてすいませんと頭を下げ、近くの居酒屋に連れて行ってもらいました。これでようやく今日初めてのまともなご飯にありつけました。
とても気さくな女将さんに勧められるがままに注文したものをバクバクと遠慮せずに食べ飲みました。焼酎が美味かった!

今回の旅は、あらゆる方々の助けを借りて成り立っていますが、この方もその一人であさぎり町の町議をしておられる方です。政治の世界はよく分かりませんが、今回の旅でも非常に色々と手助けをしてくれました。
あまり遅くなるとお店も閉店が近いので今回はこれでとそこそこで切り上げました。次回はまたゆっくり飲みましょうと伝えお別れしました。
明日も早いのですぐにベッドに倒れ込みます。

ようやく長い距離をあちこち走り回り、7件ほどの訪問をこなした1日が終わりました。


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