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補助金や行政の業務委託から考えた経営の姿勢とは

鳥取でNPOを経営するゲンヨウです。

1.補助金について話す打合せで感じたこと

先日とある補助金の活用について話す時間がありました。僕はアドバイザーのポジションでの参加でした。僕のスタンスは使う目的がちゃんとあるのであれば、活用しても良いかなという姿勢です。

その中で、もやっとすることが何点か出てました。

「Aという部分に補助が出るのなら、Aの基本になるBにも補助を出すべき」

みたいな話です。もともとあることがやりたくて、Aについて話ていたのですが、それでには基本になるBの状態がないと、とりかかりにくい。

それは自分で用意したり、お金の相談は補助金だけじゃないので、金融機関なども含めて考えれば良いかなと考えていたのですが、上の意見で盛り上がったんですね。うーん。

本来は100%自分で準備するのが是という中であくまでも補助だと思うのですが、それが無いと始められないみたいな議論にすり替わっていくのが感じ取れてちょっと整理しなおした方が良いなと思ったのです。

2.補助金を使い切ろうという視点になりがち

なんでこういう話になってしまうのかと考えると、「補助金は枠で考えがちで必要な投資が何かを考えにくくなる傾向がある」という仮説を考えました。

本来であれば、やりたいこと→優先順位→積算という流れになるのですが、補助金は○○円(○○%補助)という形なので、最初に金額が出ます。そうなると、もらえるもんなら、もらっておこうと優先順位をつけることもなくなる、値段の大きいものを優先する傾向になる。

例:農家の商品開発に100万円補助されます!
 本来:ミキサーとかで小さく始めよう:5万円でOK
  →よしうまくいったから、次は10万の機材を入れよう
 補助:せっかくなら、本格的な機械を揃えよう:80万の機材セット購入
  →この間80万補助してくれたから、次も100万補助してくれないと困る

それを複数回経験してしまうと、そもそも優先順位は考えなくなって、○○円(%)の補助だから、△△から補助してもらおうみたいになるのではないかと考えました。

あと自分でお金を出してコツコツやっていく姿勢も削がれるんじゃないかなと思いました。補助金は麻薬という言葉を聞いたことがあったのですが、確かにそうだなと感じました。

3.初期の委託事業や学生プロジェクトを振り返る

これは自分の初期の委託事業などにも当てはまるなと振り返ると思います。NPOとして最初委託を受けたときには、仕事内容とは関係なく領収書のチェックがあったので、目的にあうような備品購入とかを先に考えがちでした。

次ももらえないと困るというところまではいきませんでしたが、金額を大枠で考えてしまっていました。

大学生のプロジェクトでも、昔、似たようなことがあって、やりたいことの優先順位で予算を使うよりも、年度内の枠で考えて使ったり、無ければ要求すれば出てくるという認識があったり。

ちゃんと自分たちで稼ぐという視点にもっていかないといけないなと考えたのを思い出しました。

4.補助事業よりも制度変更や一緒に考える方へ

こういう場面に出会うと、補助金を渡す事業よりも制度変更や特区、一緒に業界のことを考えて仕組みづくりをするなど、そういう部分に公の動きは変わっていってほしいなと思いますし、補助以外の民間のお金の流れや利益を増やすような仕組みに関われる仕事をしたいなと思いました。

そうなると、公務員の人事異動はある程度専門性を高める(特に地方自治体)になってくるし、事業の作り方はもっと外部組織と連携してやっていくことがmustになってくるので、僕らの役割は大事だなと思ったし、勉強しなきゃいけないと感じました。

NPOではありますが、経営者としてもちゃんと稼ぐという事実を積んでいかないといけないなとも思いました。

今日のおまけは、最近の嬉しかったことと。補助金にまつわる僕が聞いたことがあるビックリな話をちょっと書きます。

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