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クラウドファンディングをやったり、応援したりしている私がコツを書いてみる

デパートの屋上にクラウドファンディングで円形芝生をひいたゲンヨウです。今日はクラウドファンディングのコツについて実践者でもあり・寄付側の経験もかなりしてきている(30プロジェクトくらい)ので書いてみます。

まず、クラウドファンディングは、寄付だけではなく、商品開発や事業資金の確保などでも使われています。最近では金融機関もクラウドファンディングを活用していたりします。例えば、faavo飛騨高山は飛騨信用組合さんがやっておられます。

今回は、僕の思うクラウドファンディングのコツをまとめました。

1)なぜやるのか?それは共感を生めるのか?
2)何にいくら使うのか
3)お返しの設定
4)声かけ
5)まとめ

1)なぜやるのか?それは共感を生めるのか?

クラウドファンディングで一番大事なのは共感のデザインです。「そうだよね!」とお金を出したいと思うプロジェクトである必要があります。それに必要なのは、(A)なぜやるのか(B)具体的に何をやってどんな効果があるのか。これをはっきり書く必要があります。

(A)なぜやるのか?→思いの源泉と原体験をちゃんと書く。

一番大事なのは企画者の思いです。熱い思いとそれをやるに至った体験や経験をしっかり書きましょう。そして、なぜクラウドファンディングという方法なのかも書いておくと良いです。

(B)具体的に何をやってどんな効果を生むのか

例えば、「貧困問題を解決したい、募金をお願いします」だと分かりづらいので、「あなたの○○円で子ども食堂の食事が○○食提供できます」みたいな感じです。「子どもの居場所づくりのために、まずは台風で起きた雨漏りを直さないといけません」とかです。

2)何にいくら使うのか

クラウドファンディングで大事な部分はお金の使途です。何にいくら使われるのかが見えてこないと、なかなか投資しようという話にはならないですし、最近、議論になっている”ふるさと納税”みたいに、返礼品の割合が大きいのかそうでないのか(プロジェクトによりけりですが)の判断もできません。一円単位でなくて良いので、万円単位で金額を載せましょう。
 お返しは2割から3割に設定すると良いと思います。手数料のことをしっかり考えておきましょう。
 (A)開発費・事業費→細かく書けると透明性が高くなる
 (B)お返し代→20%程度
 (C)手数料→10~20%(サービスによってさまざま)
 達成した場合は、ストレッチゴールと言って、次の目標と使途を出して期限までクラウドファンディングは続けます。

 まるにわの時は、最低限できそうな金額を最初のゴールで残り10日で達成したい考えでした。ストレッチゴールは追加投資分に充てるカタチで募集してました。

3)お返しの設定

クラウドファンディングはお返しを設定することができます。
(A)お礼のメッセージなど、寄付のような商品(応援枠)を作る
 企画そのものの共感値が高いと、とにかくやって欲しいというモノになります。「返礼品はいらないから、頑張って」という場合に、そういった商品が無い場合があります。少額でいいので応援枠の商品を作りましょう。
(B)価格帯について
 集める金額で、返礼品の価格帯は変わってきます。30万円とかであれば、1000円などの小さな金額もOKだと思います。100万超える場合は、あまり少額の設定をすると、お返しの作業も大変になるので、少し考えましょう。
 想定寄付者の人数を考えておくと良いです。
 100万(1,000,000円)の場合
  1万円の商品のみなら100名の協力者
  5000円の商品のみなら200名の協力者
  1000円の商品のみなら1000名の協力者

ちなみに僕らが手掛けた屋上芝生広場まるにわガーデンの時は
 5000円(56名)
 10,000円(67名:Aコース30名、Bコース37名)
 30,000円(8名:Aコース5名、Bコース3名)
 50,000円(13名)
 100,000円(4名)
でした。最低額を5000円にしました。今思うとお礼のメッセージだけの3000円はありだったなと。50,000円以上は法人向けのイメージでした。目標金額は180万(最終224万)でした。
5000円×80名=40万、10,000円×100名=100万、30,000円×7名=約20万、50000円以上で200,000円の180万くらいのイメージでした。それまでのFAAVOの100万以上の事例をいくつか比較して価格と目標人数設定をしました。

4)声かけ

クラウドファンディングで実際にお金を入れてくれる人は、プロジェクト関係者の周りの人がほとんどです。商品開発型の場合は、欲しい!と思った人に広がる可能性が高いですが、社会貢献型の場合はより周りの人への声掛けが大事です。

(A)声掛けリストを作ろう(自分の周り)
自分の周りのネットワークや、テーマに共感してくれるコミュニティなどをあらかじめ想定して、誰がどこに声掛けするのかをリスト化するくらいが良いです。そしてうまくスタートダッシュしましょう。スタートダッシュが成功すると、応援されている企画と認識されて、次の応援が来やすくなります。

(B)その企画を待っている人を想像してそこに提供しよう
僕らの”まるにわ”の時は、設置する大丸の従業員の方やお客さんからも寄付が集まりました。「デパートを子どもと楽しく過ごす空間にしたい」という部分に共感してもらうべき人がそこにいました。同世代の子育て世代の親にも届くようにSNSなどでのシェアもしました。

(C)ちゃんとお願いしよう
お金を出してほしいというのは、なかなか表現が難しいものでもありますが、やるのであれば、ちゃんとお願いしましょう。動かないと、ここは増えません。定期的にクラウドファンディングのサイトやblog、SNSなどで情報発信も重要になります。

クラウドファンディングのサイトの種類も増えていますし、プロジェクト数も増えてきています。最近は災害のクラウドファンディングもあるので、真新しい人にたくさんつながるとは思わず、実直に応援者に声掛けをするようにしましょう。

5)まとめ

クラウドファンディングが気軽に始められて、応援しやすい社会になるといろんなチャレンジが生まれると思います。多くの人が挑戦して欲しいと思う一方で、せっかくやるのでちゃんと準備してやって欲しいとも思います。

金額が大きければ尚更、プロジェクト後にもお金をいただいたことは響いてきます(主に気持ち的な面ですが)。

上手にやれば、購入者や仲間を増やすツールや自分の企画の評価も受けられる仕組みなので、チャレンジして欲しいです。

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