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若者の声を施策に活かすとは

鳥取でNPOを経営するゲンヨウです。大学時代に創業しているので、もう20年若者系の事業に関わっています。さすがにもう若者とは言えない年齢(でも暮らす地域では群を抜いて若手w)

1.とっとり若者活躍局

今年の下半期は、鳥取県と一緒に若者に関わる施策に携わっています。その一つが若者活躍局です。

キービジュアルも創ってもらいました

これは鳥取県の事業で、(1)若者の意見を施策に反映したいというものと、(2)若者のアイデアをカタチにしたいプロジェクトという2本立てで事業が進んでいます。bankupとしては、ワークショップやワークシートなど施策形成の意見を集めるための運営側および、カタチにしたいプロジェクトの伴走支援を県の担当課と一緒にやっています。

2.若者の意見を施策に反映する背景

20代から今まで、若者のそばに(時には自分も若者として)施策形成や課題解決の現場にいました。定期的に若者の意見を反映しようという動きはあったりします。まずは背景を考えてみます。

一丁目一番地は人口減少ですね。地域に若い人がいなくなっていく現実があり、その流れを変化させたい地域側としては、若者の声を施策に反映せねばということになっています。人口が減少してきてから動くのは遅いんじゃないかと思う節もありますが、取り入れてもらえるなら、ありだと思っていて、そのサポートをさせてもらっています。

時代の変化が速いこと、パソコンが生まれ、インターネットが生まれ、携帯が生まれ、AIなどテクノロジーを中心に時代の変化が速くなっています。どっしりと経験値を積む前に、新しい動きが出てきている。そんな流れを若者の方が感じやすい。また新しいテクノロジーを前提とした暮らし方など、生活のOSが違う世代の考え方なども取り入れる視点はあると思います。

なんにせよ、地域課題は複雑、多様になったので若者の目線や視点でも考えてみよう、若い世代に投資するような世の中の流れが生まれた方が、ワクワクする地方になるってことだと思います。

3.活かす仕組みにしないと意味がない

ただ、アリバイ的に若者の意見を拾うだけの場を作っても意味がないです。ここは今回の動きではすごく重要になると思います。僕が20代の時から、若い人の視点が欲しいという声はあまたに聞いていて、僕も個人的には聞かれましたけど、採用されたことほぼ無いです。

いかに届いた声を基に施策をするか、声が響くという実感も含めて設計しないといけないと思っています。

今回は鳥取県では、”とっとり若者活躍局”と並行して”若手タスクフォース”というチームもできていて、県庁内に専門の課を若手だけでつくりました。これまでは兼任でアイデアだけ出すみたいなことが多かったので、予算化まで踏み込んでいるタスクフォースは一歩進歩かなと思います。

若者活躍局は8月から事業が始まり(補正予算対応)3月が最終報告なので、今年度は予算編成のタイミングとはずれています。声を聴いてきてはいるので、エッセンスを先出しして各担当課にまずはキーワードを認識してもらい繁栄したアイデアを考えてもらうくらいになるのではないかなと。

4.チャレンジの場を並行してつくる

もう一つのプロジェクトも重要だと思っています。今回は36名の若者が手を挙げてくれて、各テーマで集まったチームでプロジェクトも進めてもらっています。若者を集めると奇抜なアイデア・施策がでると思われがちですが、人生経験は少ないわけなので、知らない世界に関しての情報は少ないわけですし、いきなりすごいものが出ることは希です(今のところ)。

同じような施策案だったとしても、まずはやってみるという視点で組み立てているのがプロジェクトです。関係者を繋いだり事例を探したり、メンバーだけではできない部分をフォローしています。

県の事業だから・・・とすごく真面目に考えてくれるのですが、ちょっと失敗しても良いと伝えています。何が起きるか読めない部分もあるのですが、僕が予測できないようなことこそ、新しいヒントになるのかもしれないし。経験を積むことで、次のチャレンジの解像度があがると感じているので、まずはやってみる。これを推奨しています。

5.そもそも論として

そもそも論として、若者の意見を活かすというよりも、本質から考えてチャレンジの場をつくるとか失敗に寛容になるとか、普通に考えてもよい施策をした方が良いし、アイデアマンは高齢の方にもいます。動けない若者だっています。当事者意識の高い人を増やすのが本質的には大事かなと。

行政側も若者に課題を丸投げせず、自分たちだったら全力でどうするんだろうとか考えてぶつけるくらいが良いのではないかと個人的には思います。

ただ、今回のことで確実に若者のチャレンジの場をつくるということに投資の目が向いてくれているのは事実なので、bankupとしてはキッチリよい機会にして鳥取おもしろいなぁと言える場にしていきたいと思っています。

今日のおまけは、この辺の話題を、いろいろ気にせず書いていきます。

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