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先人の背中をイメージできるか

鳥取県で”大学生×地域”のプロジェクトを作っているゲンヨウです。大学生×地域のコーディネートで気にしているものの一つに”先人の背中をイメージする”というのがあります。

1.チャレンジには寛容ではない部分もある地域

地域のチャレンジを増やしたいのですが、なかなかチャレンジに寛容ではない部分はまだまだ地域内にはあるので、その辺は繊細に考えています。

理由は2つあると思っていて

(1)地域に余白がないのでチャレンジの失敗を吸収しきれない
失敗をするから、成功があるのですが地方ではプレイヤーも予算も限られていてチャレンジが失敗したときのダメージがでかい場合もあります。もしくは、過去にそういうチャレンジ失敗のダメージが残っていたりすると難しいです。移住者を受け入れにくいとかそういうパターンがあったりします。

(2)チャレンジする人が少ないので慣れていない
時代としては、そこまで大きなリスクと取らなくても進んでこれていたので、チャレンジを見ることが少なくなっています。なので純粋にチャレンジする人に慣れていない。リスクをみてやめとけって話になります。イメージの問題なので、時間をかけながらチャレンジを重ねるしかないです。

2.大学生のノリ企画

大学生がやってみたい企画の場合、「いいね!」というノリで始まるものもあります(極端な例ですが)。挑戦そのものは尊いので応援はします。なにせ自分自身の企画である”学生人材バンク”が面白そうというノリで作った部分もあるので、人のことをとやかくは言えない。

ノリの場合、「よい!」という評価軸が自分たちのみになっていることが多く「楽しければよい」みたいな企画になる事があります。もちろん、楽しいは重要な要素なので大事にはして欲しいのですが、少し俯瞰してみて欲しいわけです。

そういうわけで、”先人の背中をイメージできるか?”という問いはするようにします。これは、僕がこれまで地域の方と一緒にやらせていただくなかでつかんだものです。同じようにフリーライドにさせないようにしないとなとも思っています。

3.挑戦しにくい地方を切り開いた先人

そんな状況下でも、小さな企画から信頼を積み重ねて環境を整えてきている先人がいるわけです。もしくは、地域のお困りごとに答えながら「お前がやるならよい」と言われた先人もいます。

時間がたってしまうと、当たり前になっているような環境を実は先人が作ってくれていることが多く、僕らはそれに便乗させてもらう立場です。

先人が積み重ねた信頼は、強い地盤のようになっている場合もありますし、繊細なままでいる場合もあります。そこを見誤って企画をすると、先人の功績も含めて壊しかねないわけです。

そこには、先人がいることに気づく必要がありますし、リスペクトが必要になります。誰もチャレンジしない中で、新しい仕組みをつくるって相当メンタルも含めてご苦労があるはずです。

4.今一度、先人の背中をイメージしてほしい

僕らは大学生スタッフに対して、先輩たちが積み重ねてきたものについてもイメージしてもらうようにします。今の活動がやれている土台を作ってきたもの。小さいながらも毎年積み重ねたもの。

そして、受け入れ先の中心にいてくれる人。その周りで手伝ってくれている人。毎年同じような企画をしていると、どうしても薄くなってしまうのですが、大学生は流動的であるからこそ、ちゃんとつながないといけないし、イメージを持ち続けて欲しいです。

これは社会に出てから生きると思っています。会社でも部分的にはあると思います。また、特にまちづくりっぽい活動をやっていく際に、その地域でこれまで開かれてきた人や、動かれている人がいるという視点を忘れてはいけないです。

僕は印象的なできごとは10年以上前の集落での事件です。といってもトイレの窓から見たのですが、僕らを受け入れてくれた人たちが、地域の人と、集会所の外で大ゲンカしてたんですよ。「わしはきいてねーぞ」「回覧板まわしたろうが」「みてない」みたいな・・・。

その時に、いくら自分たちが地域の人と”良い企画”をやっていたとしても、いろんな人が見ているわけで、僕らの防波堤のように守ってくれる人もいるんだなと。僕らは誰かの信頼の土台の上でやっているわけです。その人が無理って言わないような企画を意識しなければ持続はしないと思ったのです。

結局そことは10年以上企画は続きました。今でもたまに訪問したりします。

そんなことを伝えながらやっていきたいです。

今日はここまで。今日のおまけは、地域で企画をする場合に注意したほうが良いコツについて3つほど書きます。

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