夫は朝から晩まで甲子園をみている。
彼は高校野球をやっていたわけではないのに甲子園ウォッチャーというめずらしい人間だ。

私はそもそもこんな外出を憚られるような酷暑のなかで子どもが走り回ってるのを見るのがそもそもやってられないというか、狂ってんか？と思う人間なので、夫が見てる横で「うわ〜無理暑そう」「秋にやればいいのに」「この子脚つってるよ、水分不足だよ」「また担架で運ばれて〜もうやめなよ〜」などと3秒に一回野次を飛ばしている。
本当に試合をやっている子どもが次々と足つって救護に運ばれてるのに、テロップで「熱中症警戒アラート」「外出や野外での運動は避けてください」なんて出てるので壮大なギャグかと思う。全然笑えねえけど。

夫もそのあたりはおかしいと思いつつも、スポーツ全般を見るのが好きということで甲子園もご多分に漏れず見ているという感じ。ラグビーもサッカーも陸上も学生スポーツも、なんでも見る。この間なんかcsで全国の中学生野球？かなんかの大会を見ていて呆れた。すごいな逆に。

家でいろんなスポーツ大会が日々放映されているので私もちょくちょく目にするけど、やっぱり高校野球は異常さが際立つ。全部昭和。あの業界だけ時が止まってんじゃないか？ってくらい昭和。

スポーツが健全な精神を養うというのは嘘だと思う。だったらなんでプロ野球選手が性犯罪やら薬物やらでニュースになるのか。そう言われてみれば性犯罪も薬物も野球選手が多い気がするのは、高校野球業界の旧態依然とした感じとか、家父長制どっぷりな感じとかとまっすぐ繋がってんだろねとも思う。そりゃ女はお茶汲みかケア要員か応援してくれるかわいい子しか認めない業界に何年もいたら価値観歪むだろ。

頑張ってる子どもを否定したくはないけど、坊主の強制とか、いまだに炎天下で甲子園でやることにこだわって場所や季節を変えて子どもの健康を守ることをしないのとか、女子マネージャーやチアリーダーの女の子の扱いとか、ほんとにめちゃくちゃ遅れすぎていると思うので、全然「がんばれ〜！かっとばせ〜！」とはならない。野球の前にもっとやることがあるだろう。